BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

仮面ライダーゼロワン 第25話感想

 ある朝或人が出勤すると、頭に氷嚢を乗せたイズが扇風機の前にしゃがんでいた。突然ゼアとの交信ができなくなり、原因の調査のため飛電の工場のヒューマギア生産ラインを管理している博士ヒューマギア、博士ポットを呼んだという。ポットが言うには、何者かが社長室のラボにジャマーを設置していたのが通信不良の原因だというが…。

 

 のっけから頭に氷嚢を乗せたイズの可愛い姿で始まりましたが、物語が全体の折り返し地点に入ったこともあってか、前半は総集編のようにこれまでを振り返るつくり。ただ、博士が作業をしながらさらりと滅亡迅雷.net誕生の経緯を明かしたり、ZAIAが要するに死の商人だということがわかったり、いろいろと衝撃の事実が明らかになりました。まぁ、ZAIAの方はここまで引っ張ってきた割には結構陳腐な目的でしたが。それにしても、一企業の社長が同じく社長と暴走ヒューマギアを取り締まる組織の人間の目の前で堂々とこんなことを明かすなんて、この世界の日本には武器輸出禁止の原則が存在しないのでしょうか。垓の横暴ぶりを見ると、この世界の警察や法律がちゃんと機能しているのか、疑わしくなってきます。

 

 行方をくらました滅を追い、彼がデイブレイクタウンに戻っていることを突き止めた或人と不破。現れた大量のトリロバイトマギアの足止めを或人に任せ滅を追う不破だったが、その前に現れた翼を持つ赤いライダーに圧倒されることに。その正体は…迅。破壊されたはずの彼は、ポットを操って社長室のラボにジャマーを仕掛け、滅がアークに接触するための時間を稼いでいたという。道理でなんで博士がそんなこと知ってるんだ、もっと早く言えと思いましたが、結局のところ誰が迅を復活させたかは今回は謎のまま終わりましたね。まぁこれまでもヒューマギアは破壊されてもバックアップさえあれば容易に復活できたので、それが迅に適用されても何の不思議もないのですが。一方、今回は或人と不破が改めて自分にとっての「仮面ライダー」とは何かを語る回でもありましたが、迅もまた人間からヒューマギアを解放し自由を与えることが目的であり、それを実現するのが「仮面ライダー迅」であると語りました。「仮面ライダー」第一作のオープニングでは毎回最後に「仮面ライダーは人間の自由のため、ショッカーと戦うのだ!」というナレーションがありましたが、迅の言葉はまさにこのナレーションの「人間」を「ヒューマギア」に置き換えたもので、彼が仮面ライダーを名乗ることに説得力がありました。

 

 或人たちの前から去り、滅と再会する迅。しかし、再び共に人類滅亡を目指そうと語りかける滅に対して、なんと迅は「そのために戻ってきたんじゃない」と銃口を突きつけるという意外な行動に。彼の衣装がスーツ姿に変わっていたことには驚きましたが、もしかするとこれは、「もうあんたの子供ではない」という滅に対する意思表示なのでしょうか。或人たちに対しても「自分は進化した」と語っていましたし、明らかに今の迅は以前の迅とは違いますね。もうそっちにすっかり関心が移ってしまい、来週から再び始まるお仕事対決がますますどうでもよく思えてしまうのですが…。