BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

魔進戦隊キラメイジャー エピソード3感想

 映画の撮影中にケガをしていたにもかかわらず、それを口に出すことなく演じきった時雨。そのような「男のやせ我慢」こそ時雨にとっての美学だったが、充瑠は何でも我慢するのがいいとは限らないのではないかと疑問に思う。そんな時、万力で人々の頭を締めあげて苦しめる万力邪面が出現。戦闘中頭に万力をはめられてしまった時雨は、それでも己の美学を押し通して撮影を続けようとするが…。

 

 時雨の初主役回。彼のようなクール系キャラは、レオタード姿でエアロビをさせられたりサンタ姿で戦ったりと、必ず面白おかしくキャラ崩壊させられてしまうのがスーパー戦隊の倣いですが、まさか初主役回、それも3話目という序盤も序盤の段階で早くもそのお鉢が回ってくるとは思いませんでした。いや、そもそもこれをキャラ崩壊と言ってよいものか。何しろ透真やバンバとかと違って、時雨は素でクールな人間ではなく、やせ我慢をしてクールにふるまうことをかっこよさだと信じる美学の持ち主だったわけですから。こういう性格なら、後後になってそれを明かすよりも早い段階で明かしたほうが確かに正解だと思います。また、普通だったらそれに充瑠が疑問を呈したことをきっかけに時雨の美学に変化が起きるという方向に持っていきそうなものですが、あくまで己の美学を押し通そうとする時雨の姿を見て彼の美学に理解を示した充瑠が、仲間と一緒にその美学に付き合うことによって時雨を助け、逆に彼に誰にも見せなかった弱い部分をさらけだせるようにする、という展開が見事でした。やっぱり彼はリーダーというよりは、メンバーのポテンシャルを最大限に発揮できるようにいろいとろ気を配る、芸能人のプロデューサーやマネージャーのような感じがしますね。

 

 今回はついに魔進が5体合体したキラメイジンが登場。ランドメイジの時点からそうでしたが、合体後も各メカの機能を発揮して多彩な攻撃を行えるのが面白いですね。ただ、個人的にはその前の万力のハンドルの争奪戦がインパクト強すぎました。ハンドルを握っての綱引きとなり、万力邪面が呼び出した邪面獣に自分の体を引っ張らせれば、負けじとレッドも魔進たちに自分の体をひっぱらせる…どちらも、よく体が引きちぎれなかったものです。