BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

SSSS.DYNAZENON 第9話 感想

 今回も日常パートは相変わらずリアルな重さがありますね。今まで一人だけ背景が全く分からなかったちせについて、ようやく背景が明らかになり始めました。いつもアームカバーをつけてる左腕、タトゥー入れてたんですね。少なくともそれによってクラスから浮いていたのは確かでしょうけれど、いじめがあったかどうかは今のところは不透明。ただ彼女が夢芽に言った「贅沢なんだよ」という言葉からは、真剣に彼女のことを考えて寄り添ってくれるような人は、かつての彼女にはいなかったというのは事実なんでしょうね。一方で夢芽の方は、姉の元カレと会ったことで心のうちに抱えていた感情がついに爆発。ちせや夢芽が心の中に抱えていたものを吐き出す一方で、自分たちがピンチでも夢芽を迎えに行くことを蓬に命じたガウマ、勘違いとはいえ怪獣に立ち向かい真正面から夢芽を助けようとした蓬、ちせの言葉を信じた暦と、男性陣がそろってかっこいいところを見せましたね。

 

 そして怪獣との戦闘シーンでは、これぞスーパーロボットアニメの醍醐味としか言いようのないものが詰まっていましたね。そのカギとなったのはゴルドバーンですけど、まさか不安要素しかない描写だったあの白い結晶から、あんな奴が生まれるとは。怪獣は人間の感情を受けて変化する、と前回言われていましたが、だとするとゴルドバーンは、ガウマ隊の一員であってもこれまで戦闘での出番のなかったちせの「みんなの役に立ちたい」という思いからああなったのでしょうか。そして、ダイナゼノン、グリッドナイト、ゴルドバーンが一つになって誕生する、カイゼルグリッドナイト。特撮版のキンググリッドマンに相当する形態はいつか出てくるとは思っていましたが、特撮版ではスーツの制約上不可能だったドラゴニックキャノンを肩に搭載した姿が、アニメで実現されるとは。グレート合体としかいいようのない合体描写といい、確実にグレートマイトガインパーフェクトモードのイメージも入ってますね(フルパワーグリッドマンの必殺技も明らかにグレート動輪剣でしたし)。戦いが終わった後のガウマの「俺たちはだれ一人欠けても勝てない」という言葉が、まさに形になったような姿と強さでした。