BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

SSSS.DYNAZENON 第10話 感想

 新たに出現した怪獣。その能力によってガウマ隊ばかりか怪獣優生思想までが、影だけを残して消えていく。音もなく一瞬にして次々と人が消えていく様はほとんどホラーでしたが、そこから過去の記憶の中に囚われた仲間たちを助けるために一人ボロボロになりながら奮闘する蓬の姿は熱かったですね。少年が仲間のためにがむしゃらに突っ走る姿はいつ見てもよいものです。そして、思いがけず過去の姉と語り合い、心に抱えていたわだかまりを解くことができた夢芽。奇しくもウルトラマンZのブルトン回でのハルキと父の邂逅を思わせるシーンになりました。結局、姉の死に関してはいじめを苦にしての自殺ではなく本当に事故であり、いじめがあったかどうかもうやむやのままこの話はこれで終わり、ということですかね。なんだかほかの登場人物が抱えている問題についても、こんな風に当人の心の中でケリがついてそれ以外はぼんやりしたまま終わる、ということになりそうです。

 

 で、今回一番気になったのは、やはりシズムですね。ガウマの過去のシーン、よく見ると確かにその場にはいるんだけど、ほかの奴らと異なり全くセリフがない。これまでの描写からも彼が怪獣優生思想の中でも異質な存在なのは疑いようがありませんけど、今回の描写は一体何を意味しているのか。