BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

機界戦隊ゼンカイジャー 第18カイ! 感想

 買い物帰りに中学時代の同級生である花恋と再会した介人。ジュランは昔何買ったんじゃないの?と勘ぐって冷やかすが、まだ恋愛というものを経験したことのないブルーンは興味津々。そこへトジテンドのレンアイワルドが出現。レンアイワルドの放った攻撃により、人々が些細なきっかけで次々に恋に落ちていってしまう…。

 

 BL! 百合! しまいにゃ人×パフェというおそらく人類の歴史上現れることのなかったカップリングまで、ありとあらゆる組み合わせのカップルが誕生してしまう恋愛パニック。テレビの前の一部の大人は大喜びでしょうが、こどもがメイン視聴者の日曜朝の番組でなんつーものを見せてくれるんでしょう。ほかのカップルのクセが強すぎて、ブルーンと花恋のカップルが一番まともに見えてしまうのは脳がバグを起こしてるとしか思えませんでした。この時点である意味地獄みたいに混沌とした状況なんですが、レンアイワルドは恋愛パワーをさらに強化。カップルたちは恋心を悪い方向に暴走させ、嫉妬やらすれ違いやら束縛やらでケンカを始めてしまう。だから日曜朝に見せるもんじゃねえだろこんなもの。恋の苦しみに心を傷つけられたゼンカイジャーは、その怒りのままにレンアイワルドのもとへ攻め込む。そこでセッちゃんが「なんとなく」でジェットマンのセンタイギアの使用を提案。おいやめろ、この状況でよりにもよってジェットマンのギアなんか使ったらもっとこじれるだけだろ、というこちらの危惧などおかまいなしに、ギアは使われてしまい…。

 

 場面は変わって、なぜか結婚式場。ゼンカイザーが花婿、マジーヌが花嫁として神父の前に立っている。それを祝いながら眼鏡をかけたジュランが「それにしてもおせぇなレンアイワルドの奴…」と呟く。…何が嫌って、この時点で「あっ…(察し)」となる自分が嫌。そして予想通り、花束を持って結婚式場に向かう途中のレンアイワルドが、ひったくり犯のブルーンを捕まえてボコボコにして、逆恨みで腹を刺される。気づいたらレンアイワルドは白いベンチに座っており、ゼンカイザーとツーカイザーの必殺技を喰らって「空が目に沁みやがる…」とつぶやきながら爆死…。やりやがった。アキバレンジャーですら完全再現したのはチェンジドラゴンとブーバの決闘とか、ダイレンジャーの亮と陣の決闘ぐらいだったのに、よりにもよって公式がスーパー戦隊史上最大のサプライズである伝説の最終回をネタにしちまいました。しかも念の入ったことに、放送終了後にYouTubeであの最終回を期間限定配信というおまけつき。普通思いつかないし、思いついてもやらないでしょこれ。よそがやったらたちまち炎上必至ですけど、やってるのが公式(プロデューサーまで同じ)なので誰も文句を言えないのは、もはや完全犯罪と言ってよいのでは。ひどい(誉め言葉)。

 

 そのあと例によってダイレンアイワルドが自分の能力で自爆とか、恋のほろ苦さを知ったブルーンとかありましたけど、もう全部ジェットマンの最終回に持ってかれてそれしか頭にありませんよ。まだ18話でこれって、この番組この先どうなるんだ…。