BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

ウルトラマントリガー 第19話感想

 何者かの仕掛けた精神攻撃により、危うく壊滅の危機に瀕したGUTS-SELECT。ナースデッセイを訪れたシズマ会長によれば、その原因は宇宙から降り注ぐ人間の欲望に作用する未知の宇宙線によるものだった。その影響で仲間割れを始めた闇の巨人たちを止めるべくトリガーが苦戦する中、ユナにも謎の男が迫るが…。

 

 いきなり街のど真ん中で大乱闘を始めるはた迷惑なカルミラとヒュドラム…と、それを止めようとするダーゴン。一番脳筋の奴がただ一人冷静なのが笑えますね。しかも本人は喧嘩を止めようとしてたのに、現れたトリガーにいの一番に蹴りを喰らうとは、なんかいろいろ可哀想です。ケンゴも状況を察して一時ダーゴンと休戦にして一緒に止めれば、3対1の不利な戦いに持ち込まれずに済んだのに。

 

 そうこうしているあいだに、ただ一人幻覚に囚われなかったユナの前に現れる今回の事件の元凶、キリエル人。救世主の資格があるかどうか試すとか、相変わらずいきなり現れてなんだかえらそうなことを言ってましたが、結局今回も自分の思うようにいかなかったのか、勝手に怒ってキリエロイドに変身して暴れ始めることに。四半世紀ぶりに現れたというのに行動パターンが何も変わっちゃいませんね。

 

 闇の巨人たちとの戦いを終えたばかりでキリエロイドとの戦いに持ち込まれ、ピンチに陥るトリガー。その時、ユザレの力に覚醒したユナが、シズマ会長の中にある「光」に気づき、ユザレの力でその光を解放、増幅。その「光」はスパークレンスとなり、シズマ会長がそれを掲げると現れたのは…ウルトラマンティガ! いやはや、これは完全に予想外で驚かされました。キリエロイド登場のための前振りに一話使うとは妙に御大層だなとは思いましたが、本当はティガ登場のための前振りだったとは。しかも、シズマ会長の中にあった、ティガとともに戦った「光の記憶」(おそらくはシズマ会長も、あのガタノゾーアとの戦いで光になったことがあるのでしょうね)がティガとなって顕現しトリガーを救うというこの流れ、ウルトラマンティガの49話「ウルトラの星」で円谷英二の願いにこたえて現れたウルトラマンがティガを救ったのを彷彿とさせるものではありませんか。まさか四半世紀を経て、あの時助けられる側だったティガが助ける側として現れる姿を見ることができるとは。トリガーに光の力を分け与え回復させたティガは、あの聞き慣れたBGMとともにトリガーと共闘を開始。パワータイプに変身して格闘戦からのデラシウム光流、空中に逃れたキリエロイドをスカイタイプに変身して追撃し猛烈な空中戦の末ランバルト光弾で撃墜したところを、マルチタイプに戻りトリガーとのダブルゼペリオン光線でトドメ。トリガーが始まってからずっと見たかったものを、心行くまで堪能させてもらいました。欲を言えば「ウルトラの星」の時と同じように、トリガーとティガががっちり握手を交わすところを見たかったのですが…。