BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

機界戦隊ゼンカイジャー 第38カイ! 感想

 クリスマス、そして介人の誕生日が迫る中、現れたのはボンワルドとショウガツワルド。同時に作戦を展開しようとする2体のワルドだったが、互いのパワーがぶつかり合ってうまくいかなかったため、ボンワルドが先に作戦を開始。ご先祖様をお迎えするボンワルドの技により、ジュランの曾おじいさん、ゾックスの先祖、そしてステイシーの母が現れてしまうが…。

 

 こんな年の瀬も押し迫ってきた時期に、「盆と正月が一緒に来る」というたとえ話を現実にやってしまうとは。ジュランの曾おじいさんの話を聞く限り、トジテンド王朝は当時から既に支配を盤石なものにしていたようですね。あんな横暴な王朝、普通だったら半世紀ももたずに反乱やら革命やらで滅びそうなものですが、妙に長続きしていますね。曾おじいさんと打ち解けたジュランたちとは異なり、ゾックスの先祖の方は相手が子孫だろうが容赦なく船を乗っ取ろうとする狼藉ぶり。カイゾクトピアというのは、やっぱり殺伐としてるんですねえ。で、顔も見たこともない先祖が蘇ったジュランやゾックスとは異なり、ステイシーのところにはよりにもよって母親が出現。どうしてこういつもいつも、ステイシーだけ情緒を揺さぶりにかけるような展開なのでしょうか。母親をトジテンドに連れ帰ったステイシーですが、そんな彼女を見て「今までいろいろな種族の女を妻にしてきたが、霊はまだだ」と外道極まる発言をするバラシタラ。いろいろな種族の女を強引に妻にしては飽きたらゴミのように捨て、それが霊として蘇ったらまた手を付けようとするって、今まで女をモノのように扱うゲス野郎はフィクション・ノンフィクション問わずいろいろ見てきましたけど、こいつはその中でも最低の部類に入るゲス野郎ですね。もはやニチアサに出してよいかどうかすら怪しいレベルですが、最終的にこいつには相応しい因果応報の最期が訪れることを期待してやみません。

 

 作戦を第二段階へと進めたボンワルドにより、蘇ったご先祖たちが狂暴化して子孫を襲い始める。ステイシーもまた母親に襲われ絶体絶命の危機に陥るが、こうなることを予期した介人がハカイザーとともに助けに来てくれたことで窮地を脱出。その直後、ジュランたちがボンワルドを倒したことでご先祖様たちも消滅。この一件でステイシーは、自分は介人とハカイザーに憎い父と同じことをしているのだと感じたのですが…ステイシーの境遇を考えれば、ようやくできた仲間であるハカイザーをそばに置いておきたいという感情は当然のものなのに、それを彼自身は父と同じ醜いエゴだととらえてしまうのは、本当に不憫ですね…。