BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

機界戦隊ゼンカイジャー 第47カイ! 感想

 神様の助けを得て、ついにトジテンドパレスに突入するゼンカイジャー。一方同じ頃、カラフルにはある決意を固めたステイシーがヤツデを訪れ…。

 

 いよいよ敵本拠地へ突入、という回でしたが、今回の見どころは何と言ってもステイシーでしたね。自分の素性も、介人を倒そうとしていたことも、これまで抱え込んできたことの全てをヤッちゃんに明かし、詫びるステイシー。これまで彼が抱え込まなくていいものを抱え込み苦悩する姿を一年間見てきた視聴者にとっては、これこそまさに見たかったものであり、そんなステイシーを叱りながらも、それはステイシーが優しいが故のことだと、全てを受け止めて抱きしめるヤッちゃんもまた、まさに視聴者がステイシーにこうしてあげたいと思うものでした。この番組のヒロインが榊原郁恵さんであったことはまさにここへ来て正真正銘ど真ん中のキャスティングだったわけで、これはそんじょそこらの若い女優さんには任せられない役でしたね。それにしても、毎回思ってきましたが、番組開始前の時点ではステイシーは存在しないキャラだったというのが信じられません。振り返ってみれば、この番組のドラマ面の牽引役は5割方彼が担っていたと言っても過言ではないでしょう。もし企画当初の構想のままだったら、ゼンカイジャーはどんな番組になっていたことか…。

 

 ボッコワウスの玉座までやってきたものの、いつもの床ドンによって叩き落され、介人とブルーンのコンビと他の3人に分断されるゼンカイジャー。イジルデの操るイジルデストロイヤー4世にジュランたちが苦戦を強いられる一方、介人とブルーンもまたバラシタラの攻撃を受け窮地に。ここにステイシーが、さらにはゾックスが駆けつけ、バラシタラの相手を引き受けるというのは、予想はできましたけどやっぱり素晴らしい展開でしたね。特にヨホホイ、お前は本当においしい出番というのをわかっている。ジュランたちと合流した介人とブルーンは、介人の両親を誘拐してその技術をパクリ、功を改造して洗脳し、他の世界をトジルギアに閉じ込めて苦しめてきたイジルデに怒りを爆発させて総攻撃。ついにイジルデを撃破したのでした…が、あいつのやってきたことを考えるなら、もうちょっと苦しんで死んでもらいたかったというのが正直なところですね。ロボを撃破されて放り出されたところを、自分が技術をパクって作ったゼンリョクゼンカイキャノンでトドメを刺されるとか。

 

 もはやこのまま終わりまで止まることはない物語ですが、その裏側では例の神様がまたキカイノイドを強制的にキカイトピアに送り返したり、フリントの体を乗っ取ってその頭脳を利用してなにやら企んでいたりと、やっぱりこいつは信用できない模様。来週でボッコワウスを倒しそうな勢いですが、放送はさらにあと1回残ってるわけで、果たして最終回で何が起こるのか、これほど予測がつかない戦隊も初めてです。