BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

機界戦隊ゼンカイジャー 第48カイ! 感想

 イジルデを倒し、ついにトジテンドパレスの玉座の間へと突入してボッコワウスとの決戦に挑むゼンカイジャー。ボッコワウスを守るためにゲゲも参戦するが、そちらはセッちゃんが受けて立つ。しかしその戦いの最中、神が憑依したゲゲがボッコワウスの弱点をバラしてしまい、ボッコワウスは怒りに任せてゲゲを破壊してしまう。物語開始当初から不可解な言動をしてきたゲゲですが、結局それは全て憑依していた神によるもので、ゲゲ本人は腹に一物抱えてるとかそういうのはなにもなく、単にボッコワウスに懐いていた鳥ロボットだった、ということなんでしょうね。それが結局ボッコワウスに破壊されてしまうとは、なんとも気の毒…。ついでにいうなら、セッちゃんと見た目が似てることにもなにか秘密があるのかと思っていたのですが、これも結局単なる他人の空似だったということでしょうか…。

 

 残った全てのトジルギアに加え、破壊したゲゲのパーツをも取り込んで、真の姿となったボッコワウスは、スーパー戦隊の必殺技を繰り出してゼンカイジャーを圧倒。特に「トジテンドハリケーン 家族」で、ヤッちゃんと介人の両親が飛び出してきてパンチを見舞っていく様には、大ピンチだというのに大笑いしてしまいました。いや、確かにゴレンジャーハリケーンってそういう技なんですけど…。変身用のギアも壊されてしまい、絶体絶命のゼンカイジャー。しかし、それでも諦めずにボッコワウスに立ち向かっていく彼らの姿に、トジルギアに封じられていたスーパー戦隊の世界が答え、力を貸してくれたことで再び変身可能に。そして力を合わせて弱点を突くことで、ついにボッコワウスを撃破するのでした。しかしボッコワウスも、救いようのない暴君ではありましたが、愛鳥に憑依していた神によって掌で踊らされていたどころか、神の存在さえ知らぬまま倒されるとは、それはそれで哀れでしたね。

 

 一方、バラシタラ相手にピンチに陥っていたゾックスとステイシーも奮起。奪うだけがお宝じゃない、元からあるもの、いつのまにか増えていたもの、守りたいものもまたお宝じゃない。そのことに気づき、大切なものを守るために戦うゾックス。「ヒーローの皮をかぶった海賊」と言われていたゾックスですが、最終回一話前でようやく、海賊戦隊の先輩であるゴーカイジャーと同じ「海賊の皮をかぶったヒーロー」になれましたね。ステイシーもまた、復讐ではなくこれからの自分が生きる場所を守るためにバラシタラと戦うと決意を叫ぶ。こちらも、過去ばかり向いて生きてきたステイシーが、ようやく明日へ目を向けて生きることを決意した、素晴らしいシーンでしたね。2人の息の合った連携攻撃の前に、ついにバラシタラも撃破。ゼンカイジャーの5人が最初からキャラクターとして完成されていたこともあって、こういう成長を描くという側面はゾックスやステイシーにゆだねられたと感じてきましたが、今回でそれが結実したように思えました。

 

 バラシタラ、そしてボッコワウスが倒されたことで、ついにすべての世界が解放された。功博士もスシトピアにいた美都子博士とともにカラフルに戻ってくる。スシトピア…ワルドの順番から言うとずいぶん最初の方に解放された世界にいたんですね。中の人が以前世界のいろんな国の人の格好で接客する多国籍料理店を経営してたこともあって、寿司屋の格好が全く違和感がありませんでしたね。しかしそれもつかの間、介人に憑依した神はトジテンドに残された装置を使って、再びすべての世界をトジルギアに閉じ込めてしまう。やっぱりこの神、碌な奴じゃなかった…。次回、いよいよ最終カイ!!