テラフェイザーの運用開始から、連戦連勝を重ね有頂天のカナタ。そんな折、再びスフィアザウルスが出現するが、その裏で動き出す不穏な影が…。
まぁ何しろ元ネタがデスフェイザーなので、テラフェイザーがこのまま最後まで正義のスーパーロボットのままでいるとは全く思っていませんでしたが、いやはや、そのトリガーとなる人物がアサカゲ博士だったとは、全く予想だにしませんでした。デッカーの正体を知るまでは、全く不穏なところなど見せていなかったので、驚きもひとしおです。
それよりも驚いたのが、ピンチのカナタの前に突如現れ、なんとデッカーに変身した謎の男。演じる谷口賢志さんが戦隊、ライダーに続きウルトラでも変身を果たし、ついに三大特撮すべてでヒーローへの変身を果たしたという偉業を成し遂げたのはめでたいですが、こっちはそれどころじゃありません。これってもしかしなくても、この謎の男の方が本来のデッカーの変身者だったということですよね（明らかに戦い慣れた動きでカナタとの違いを明確にして、リュウモンもそれに気づくという演出がナイス）。最初から「みんなを笑顔に」という目標を持っていて、後に自分自身がトリガーだったことを知ったケンゴと違って、カナタはデッカーについて何も知らないうえに、戦うための明確な目標を見いだせずにいることに悩んでいるという描写はこれまでにも何度も描かれてきましたが、そんな中途半端な状態の主人公の前に、本来の変身者が現れるというのは、なかなか残酷な展開じゃありませんか。デッカーに変身して戦う理由、それが自分でなければならない理由を、否が応にも突き付けられたこの最大の窮地で、カナタはどんな答えを見せてくれるのでしょうか。
