BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

ウルトラマンブレーザー 第10話感想

 休日、息子ジュンの希望で、TVで発見が報じられていた謎の卵を見に行くヒルマ一家。卵の正体はデマーガの卵で、孵化した子供を守るために現れた親デマーガに対して防衛隊は攻撃を開始するが、その最中、ブレーザーがゲントの予期せぬ行動に出る…。

 

 写真では登場していたゲント隊長の妻子がようやく登場し、彼の私生活の様子が明らかに。SKaRDの隊長と言えど、家庭に戻れば普通に皿洗いなんかをするただの父親…なのですが、その皿洗い中にまたもやブレーザーがゲント隊長の意識を乗っ取り。赤ちゃんについての教育番組が流れるTVをジッと見つめていましたが…。

 

 そして休日、息子の希望でとある山で見つかった謎の卵を見に行くヒルマ一家。現地では同じような野次馬がたくさん集まっていましたが、怪獣が毎週のように現れるようなこんな世界でも、怪獣の卵なんか珍しいもんなんでしょうかね。そうこうしているうちに卵からはデマーガの子供が孵化し、さらにそれを守るために親デマーガが出現。久々登場のハルノ参謀長直々の指揮のもと、デマーガの駆除作戦が開始。現場から避難する途中、「怪獣から人の命を守らなきゃならないのはわかるけど、ただ守りたいだけなのはあの怪獣も同じじゃないの?」と息子から疑問を向けられるゲント隊長。そしてその手には、変身を強く促すかのように勝手にブレーザーブレスが出現し…。

 

 アースガロンも投入されての駆除作戦の中、反撃に出たデマーガの前にピンチに陥ったアースガロンを救うと、デマーガへの攻撃に移るブレーザー。レインボー光輪を盾にしてデマーガの火炎弾を防ぎ、さらに光輪を高速回転させて猛風を起こしデマーガを凍りつかせて動きを封じる。スパイラルバレードも応用が利きましたけど、レインボー光輪も負けず劣らず使い道がいろいろあるんですねえ。あとはスパイラルバレードでトドメを刺すだけ…となったところで、突如独り相撲をとるかのように暴れ出すブレーザー。それが収まると、防衛軍が発射した大量のミサイルを全て咆哮で破壊し、スパイラルバレードから出した光の糸でデマーガ親子を繭のように包んで眠りにつかせ、地底へと沈めるブレーザー。それを見ていたジュンは、戻ってきたゲント隊長に今日のブレーザーは今までで一番良かったと笑顔で語りましたが…。

 

 前回から突如ゲント隊長の意識を一時的に乗っ取るようになったブレーザー。野菜ジュースを飲んでみたりTV番組を見たりと、いろいろと謎ですが地球人について学ぼうとしているのはおそらく間違いないでしょう。ネットではデマーガを守ろうとしたブレーザーの行動はゲント隊長の意思か、ブレーザー本人の意思かという点でちょっとした議論になっていましたが、私の見るところではあれはブレーザー本人の意思によるものだったと思います。ニジカガチの件の時、場合によってはヨコミネ教授の殺傷もやむなしというぐらい、市民の安全のためには非情に徹することのできるゲント隊長が、怪獣の親子の駆除をためらって保護に回るとは思えませんし。もしこれが、冒頭のTV番組を見て無垢な赤ん坊は怪獣であれ守るべきだという価値観をブレーザーが学んだ結果だとしたら、ブレーザーは思った以上に無垢というか、価値観や倫理といった自我がまっさらである可能性が出てきましたね。本当に、ここまで謎多きウルトラマンは初めてです…。