ついにその活動を開始した怪獣特別対策隊、通称「怪特隊」。その中でサユキが率いる特務班、通称「ウタ班」への誘いを受け参加を決めたソラトとコウセイ。早速怪獣出現の報が入り、現場へと赴くが…。
このオメガの世界での初の本格的怪獣対策チームである怪特隊が遂に活動を開始。とはいえ、怪獣出現時の作戦の実行を担うのはNDFであり、怪特隊は怪獣の研究・調査や作戦立案などによってそれを補佐するという位置づけの組織ですので、アークのSKIPやシン・ウルトラマンの禍特対と同じ性格の組織と言えますね。怪獣探知機や怪獣用スタンガンなどの必要な機材は揃っており、移動用の足である常用大型ドローン「ライトビートル」まで用意されていて、発足したばかりの組織としてはかなり潤沢な装備と言えるのではないでしょうか。ライトビートルはシリーズのファンとしては嬉しいネーミングですが、直線的な味もそっけもないデザインの上チームのマークさえ機体に描かれていないあたりが、いかにもよそで開発されていたドローンを急遽怪特隊用に転用した、という事情が伺えそうで却ってリアルさがあってよいですね。ソラトとコウセイの怪特隊への参加を快く認める一方、倉庫の仕事も今まで通りやることをちゃんと書面で求めてくるオーナーのしっかりさに笑いました。
港で巨大な怪獣が海の中から現れるのが目撃され、倉庫に保管されていた魚が食い荒らされるという事件の報を受け、初出動するソラト、コウセイ、アユム。そこで3人が見つけたのは人間大の大きさの怪獣だったが、ソラトたちに追い詰められると突如巨大化。それを見て「アリゲトータスに似ている」と発言するソラト。そう、怪獣の正体はアリゲトータス、つまりウルトラQに登場したピーターの亜種だったのです。もっとも、熱によって体の大きさが大きく変化するという体質は同じでも、こちらは体温を変化させることによって自らの意志で体の大きさを変異させることができるので、アユムの言う通りアリゲトータスから進化した種、上位種と推定され、キングアリゲトータスの名を与えられることに。
巨大化したキングアリゲトータスに対しオメガとトライガロンが挑むものの、キングアリゲトータスの体表はヌタウナギの如く粘液で覆われており格闘戦がしにくいうえ、その粘液を生かして高速で地上を滑走するという思わぬ特技を披露。トライガロンに乗ってそれを追いかけたオメガは、キングアリゲトータスが海に飛び込んだのを見てトライガロンが急ブレーキをかけたことで放り出されて海へと落下。敵の得意とする水中戦に持ち込まれたオメガはピンチに陥りますが、怪獣の体温を変化させることで状況を打開するアユムの提案を受け、コウセイがヴァルジェネスを召喚。オメガとキングアリゲトータスを地上に引き戻すと、ヴァルジェネスアーマーを装着したオメガが冷気を怪獣に浴びせ強制的に縮小。最終的にアユムのスタンガンによって無力化されたキングアリゲトータスはNDFに捕獲され、研究に回されることになりました。終始ドタバタしていましたが、怪特隊の初任務はまずは成功ですね。