BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

怪奇大作戦 ミステリー・ファイル 第1話「血の玉」

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 かつて円谷プロが製作した怪奇SFドラマ「怪奇大作戦」のリメイク。以前「ウルトラQ」をリメイクした「ウルトラQ Dark Fantasy」はウルトラQというよりは世にも奇妙な物語になってしまっていたので、このリメイクはどうなるだろうなぁ・・・とあまり期待していなかったのですが、見終わった後はかなり満足できました。

 「怪奇大作戦」のリメイクは実質これが3度目。主に本部で分析を担当する牧、肉体派の三沢、現場を駆けまわる野村という各キャラの役割はほぼ旧作と全く同じ。ただ時代性を反映してか、的矢所長や町田警部(に相当する刑事)は女性に変更。そして旧作ではほとんどお茶くみ同然の扱いだった小川さおりが、現場で被害者の死体を調べたり事件関係者の情報をハッキングを行って手に入れたり、他の男性メンバーと同等に活躍している点が、最も時代の変化を感じさせる変更点ですね。

 第一回の今回、SRIのメンバーが行うのは謎のミイラ化殺人事件。旧作を見ていた人なら、愛する人を救うために罪と承知で罪を犯す犯人の行動原理から旧作の「死神の子守唄」を思い出すでしょうね。「奥さんが生きていたならあなたの罪を許すと思うか」という牧の問いに「許す」と犯人がよどみなく答える場面、愛情のために覚悟の上で道を踏み外した人間には世間一般の正論はなんの意味も持たないということを示す場面は、特に。