BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

スター・ウォーズ フォースの覚醒 感想

 ついに公開となったスター・ウォーズシリーズ最新作、私も見てまいりました。特撮ファンの全てがそうであるかはわかりませんが、SF映画の金字塔であるこのシリーズは私も大ファンであり、公開の日を心待ちにしておりました。

 さて、感想なのですが・・・困りました。すごすぎて、ちょっとでも具体的に内容に触れるとまだ見ていない人が初めて見るときに興が削がれるような気がしてなりません。とにかくこれは、下手に感想を書くよりも、まっさらな気持ちで見てもらうに留めておいたほうがいいと結論付けました。

 ただひとつ言えるのは、ラストシーンを見終わったとき、「ああ、ここからまた新しい物語が始まるんだな」という興奮と感動が胸に押し寄せたということです。それはまだ幼かったころに第一作であるエピソード4を初めて見た時以来のものでした。それからすっかり成長してから公開された新三部作はもちろん楽しかったのですが、物語としてはアナキンがダークサイドに堕ちジェダイが滅ぶというエピソード4に至るまでの経緯を描く、結末のわかっている物語で、言ってみれば大河ドラマを見ているような感覚でした。しかし今回の作品で描かれたのは、おなじみのスター・ウォーズの世界を舞台としながらも、我々がまだ知らない、全く新しい物語。ルークやレイア、ソロといった旧三部作のキャラクターはもちろん活躍するのですが、主人公として物語を作っていくのはレイやフィンといった新たな主人公たちであり、そこにルーカス監督の創造した過去の作品に敬意を払いつつも、それを受け継いで俺たちの新しいスター・ウォーズを作って見せるぞ!というエイブラムス監督らの熱をビシビシと感じることができました。この「受け継ぐ」というポイントは主役であるレイと悪役であるカイロ・レンに特に強く出ていて、劇中のライトセーバーにまつわるある演出は、アーサー王エクスカリバーのエピソードを彷彿とさせ、特にそれを感じさせました。また、全体としては意図的にエピソード4の構成要素と多くを重ねるようにしながらも、明らかに異なる物語に仕上げている手腕にもうならされました。見終わったばかりだというのに、次回作の公開が今から待ち遠しくてなりません。