BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の仮面ライダーエグゼイド 第15話感想

 永夢は世界初のゲーム病感染者。劇場版では既に公開されていた事実ですが、その事実が明らかになったことによって大きく動きだす物語。それにしても、劇場版での出来事が本編の一部としてここまでガッチリと食いこんでくるというのは異例のことですね。平成ライダーの初期シリーズではライダー同士の内輪もめは「お前らもうちょっと冷静に話せばいいだろ」と思うようなのが珍しくありませんでしたが、今回に関しては永夢にゲーム病の告知をすれば本人がどうなるかわからないという憂慮があることが、ライダー同士で戦わなければならない理由としてうまい具合に働いていますね。しかも飛彩と大我が陥ったその葛藤は、かつて貴利矢が抱えていたのと同じものだというのがニクイ。

 これだけでも物語としては十分面白いのですが、畳みかけるようにパラドが変身する新ライダー、パラドクスが登場。まるでヤヌス神のように表と裏で別々の顔が付いていて、一つのガシャットで二つのゲームの力を使い分けることができるというのは、設定だけで使われることのなかったカブトのホッパーゼクター(ゼクターをベルトにセットする向きでパンチホッパーとキックホッパーどちらかにも変身できる)を思わせます。パズルゲーマーはステージ上にあるアイテムを自由に操作して戦闘を有利に運ぶトリッキータイプ、それに対してファイターゲーマーは格闘戦特化の純粋なパワータイプと、非常にバランスの取れた能力の持ち主だと言えますね。それにしても、まだ1クールが終わったばかりだというのに新たなライダーやパワーアップ形態は続々登場し、レベルもパラドクスに至っては既に50となると、この出し惜しみのなさには最後まで息切れせずにいけるのかどうか心配にさえなってきます。