BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の仮面ライダービルド 第30話感想

 前回のラストで再び覚醒した美空の中の「火星の王妃」ベルナージュの意識。最初の時とは違って今回はしばらくの間美空の意識の表層に現れていましたが、語ったことといえば火星はパンドラボックスを用いた「エボルト」によって滅ぼされたということ、そして、龍我が希望になるという断片的かつ謎めいたことに留まりました。今回注目すべきはむしろマスターの方でしょうね。明らかにマスター自身と彼とは違う何者かの意識がせめぎ合っている描写がありました。ここまで出揃っている情報から、おそらく宇宙飛行士として火星を訪れパンドラボックスを発見した時、マスターの体はエボルトに乗っ取られた、と推察できますね。冒頭で美空に炎を放って殺そうとしたのも、マスターを支配しているエボルトが美空ごとベルナージュを殺そうとしたとすれば説明がつきますが、ただこれまでの彼の言動を振り返ると、どこまでがマスター本人の意思かエボルトの意思か判断がつきかねるところもありますね。火星の王妃が重要なことを語るというのにギャグのノリで話が展開し、特に図らずも美空を膝枕するかたちとなり、思わず財布から金を出そうとしてしまう一海の重度なアイドルオタクの悲しい性には笑いました。一方難波会長は相変わらず絶対的に有利な立場にあるにもかかわらず、「難波帝国を築いてやる!」と急にコテコテの昭和の悪の組織みたいなことを言い出して、なんだか先があまり長くありそうにありません。

 そして、ベルナージュの言葉によってにわかに注目を浴びることになった龍我の過去。戦兎から頼まれた調査を終えて戻ってきた紗羽が口にした「万丈は人間じゃないかもしれない」という言葉の意味とは・・・。