BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の仮面ライダージオウ 第2回感想

 アナザービルドを倒したのも柄の間、ゲイツに襲われるソウジ。ツクヨミに助けられてなんとか逃れるが、やがてアナザービルドが復活。アナザービルドを倒すため、ソウジは戦兎と龍我に助けを求めに行くが・・・。

 タイムトラベルを題材にしたSFはとりわけ設定が難解になりやすいものですが、早くもアナザーライダーに関して複雑な設定が見えてきましたね。公式非公式を合わせてそのあたりをまとめると・・・

  • アナザーライダーが誕生した時点で、本来の仮面ライダーは力を失い始め、やがて消滅する。
  • アナザーライダーが存在している間は本来の仮面ライダーの変身者は自分が仮面ライダーである記憶を失っており、一時的にアナザーライダーが倒されたときにそれが戻るが、復活すれば再び失われる。
  • アナザーライダーを完全に倒すには本来の仮面ライダーの力が必要だが、上述の理由で本来の仮面ライダーは戦えないため、ジオウやゲイツがその力を受け継いだアーマーを装備して撃破する必要がある。
  • アナザーライダーを撃破しても仮面ライダーの力はライドウォッチに宿ったままなので、その後の時間の流れは我々が知るTV本編のものとは違ったものになる。

 大雑把なところではこんなところですね。設定が複雑なのは毎度のことですが、ここまで複雑だとお子さんたちがちゃんとついてこれるか心配になります。特に、アナザーライダーを倒してもTV本編の流れには戻らない、というのはなかなか衝撃的でしたが、ネットで見た解釈の一つに、そもそもアナザーライダーが誕生した時点で、そのライダーの歴史はTV本編の本来の世界線と、アナザーライダーが本来の仮面ライダーに成り代わった世界線とに分かれているのではないか、というものがありましたが、もしそのとおりなら本来の歴史もちゃんと続いていることになるので、そっちの方が安心できますね。

 一方、前回では謎の存在だったウォズとウールについては、少しその正体が明かされましたね。ウォズについては彼自身の言葉によれば、ソウジがオーマジオウになる「正しい歴史」を守るべく彼を助けるために50年後の未来からやってきた・・・ということですが、どうにも胡散臭いですね。あの妙に予言者ぶった言動は、シェイクスピアの「マクベス」に登場する3人の魔女を彷彿とさせます。そもそも、ソウジを助けに来たと言っている割には彼にベルトと助言を与えるだけで、邪魔者であるはずのゲイツツクヨミやタイムジャッカーの排除に乗り出そうともしないのが解せません。単に取るに足らぬものと軽視しているだけなのか、それとも何らかの目論見があって泳がせているのか・・・。

 一方、ウールの正体は魔王に代わる新たな王の擁立を図る勢力「タイムジャッカー」の一人である、とのこと。まぁそういう勢力が現れること自体は至極当然なことですが、新たな王の擁立という目的とアナザーライダーを生み出すことがどうつながるのか、現時点ではさっぱりわかりません。アナザーライダーを新たな王にするというのならわかりますが、ウールはアナザービルドを生み出した後はほとんど放任していましたから、どうもそういう意図でもなさそうです。結果としてアナザービルドを倒すためにジオウがビルドの力を手に入れることになったわけですから、むしろソウジが魔王に近づく手助けをしているようにさえ見えます。もしや、新たな王の擁立などと言いながら、裏ではウォズと結託しているのでは・・・と勘繰りたくなります。一方、そんなタイムジャッカーとアナザーライダーに対するゲイツの反応も解せませんね。アナザービルドと遭遇した時、最初は放置しようとしていましたが、たとえ魔王がいなくなってもタイムジャッカーが擁立する新たな王が生まれてしまうことは、彼にとっても望ましいことではないはず。にもかかわらずタイムジャッカーの企てを阻止しようと積極的に動かなかったのは、どうにも合点がいかないのですが・・・。

 と、いつもの平成ライダー以上に悩まされておりますが、次回はあの天才ゲーマーが登場。ノーコンティニューでクリアできるか?