BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の仮面ライダージオウ 第33話感想

 ソウゴの小学校の卒業アルバムから、仮面ライダー響鬼の手がかりを得たソウゴたちは、響鬼の弟子だった同級生のもとへと向かうが、その途中でアナザー響鬼の襲撃を受ける。戦闘の最中、轟鬼が乱入し、さらに響鬼を名乗る男・桐矢京介が現れ・・・。

 

 アギト編に続くのは響鬼編。響鬼といえば絶大な人気を誇りながらもシリーズ半ばでプロデューサーはじめ制作陣が交代し大きく作風が変わったことで、平成ライダー史上最大といっても過言ではないほどの騒動が起こったことが大きなトピックでありますが、そのシリーズ後半の不評の一因だった桐矢京介をあえて響鬼編のメインゲストとして登場させるというのは、あの騒動に対する白倉Pなりの14年越しの決着のつけ方なのかなあと、放送前から勘繰っておりました。

 

 で、14年ぶりに我々の前に姿を現した桐矢ですが、なんだか14年前と比べて全く成長していないような。他のレジェンドたちは放送当時から月日を経て当時と変わらないところもあればそれなりの月日を経て得た風格みたいなものがありましたが、どうにも桐矢からはそういうものが感じられない。本当に響鬼になったのか・・・と疑問に思っていたら、やっぱりというかなんというか、ラストで響鬼を襲名できなかったことが判明。あの温厚なトドロキさんが桐矢に対しては辛辣な態度を露わにしていましたが、ザンキさんの期待に一生懸命応えようとしていた彼としては、ヒビキさんのような立派な師匠をもちながらもその期待に応えられなかった桐矢に対して、よい感情を抱けないのも無理からぬところなのでしょう。今回の響鬼編、桐矢が今度こそ響鬼になれるかを描く物語になるかと睨みますが、果たして後半はどうなるのでしょうか。

 

 一方、話の本筋とは離れたところで描かれるのが、ソウゴの誕生日を前にしていかに祝うかを懊悩するウォズの様子。アナザーライダーそっちのけで太鼓の練習にはまっておかしなテンションになったり、その様子を見たツクヨミに「人を祝うことがなんにもわかっていない」と言われ「私と言えば祝えではないのか」とアイデンティティを否定されショックを受けたりと、やけに浮き沈みが激しい今回のウォズ。まぁ確かにウォズの「祝え!」は周囲に祝福を強要するようなものなので、純粋に誰かを祝うというのとはちょっとニュアンスが違うという気がします。今のところは完全にギャグですけど、果たしてウォズは「祝う」ということの本当の意味にたどり着けるのか、というのも、後半では本筋に絡んでくるのでしょうか。