BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

ウルトラマンタイガ 第18話感想

 暴行を受けていた一人の男を助けたホマレ。彼もまた地球でひそかに暮らす宇宙人であり、意気投合したホマレは彼のもとへ足しげく通うようになるが…。

 

 前回に引き続き、地球で暮らす宇宙人たちの事情を深く掘り下げた回。前回の感想で述べた通り、わざわざ生まれた星を離れて地球で暮らすからには、それぞれにやむにやまれぬ事情があるのでしょう。ただ、普通の地球人は宇宙人の存在さえ知らないのですから、自分たちの存在を地球人にアピールもせずに自分たちだけでやれ革命だなどと叫んで怪獣を暴れさせたところで、地球人の目にはただ怪獣が暴れてるとしか映らないでしょう。犯行声明を行わないテロなんてものには何の意味もないのですから。もちろん、いかなる場合においてもテロなどという手段をとるのは言語道断なのですが、かといって正攻法で自分たちの権利を勝ち取ろうとしても、今の地球は地球人同士の間ですらやれ難民だ、やれ不法移民だと、世界中で「よそ者」を排除しようという動きでいっぱいなのですから、宇宙人ともなればさらに風当たりが強いのは目に見えているでしょう。こればっかりはいかにウルトラマンといえどどうすることもできませんが、この問題についてタイガたちがなんら自分の意見を述べないのも不満なところですね。

 

 今回の登場怪獣はベムラーゼットン。言わずと知れた「ウルトラマン」の最初と最後を飾った怪獣ですね。冒頭のベムラー戦は、駅のホームに入ってきた電車の中から地面に倒れ込むフーマを映したカットが秀逸。ゼットンは久しぶりにノーマルのゼットンが登場しましたが、光線技を受け付けない防御の強さは健在でしたね。1兆度の火球も光波バリアも、結局は力技で破りましたが、既にウルトラマンたちにとってゼットンは何度も交戦経験のある怪獣なのですから、いい加減対ゼットンを想定した有効な戦闘プランを構築できないものでしょうか。