BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

仮面ライダーゼロワン 第23話感想

 ようやく五番勝負での一勝を挙げることができた或人だったが、垓がプログライズキーに何か細工をしていたらしく、メタルクラスタホッパーにしか変身できなくなっていた。思い悩む或人だったが、そこへ前回の裁判の原告だった海老井千春が現れ、ヒューマギアに結婚相手を見つけてほしいと頼み込み…。

 

 おそらく今回は五番勝負とは関係のない話なのでしょうが、とんでもない話になりましたね。特に騒動の中心である千春が完全にやべー女です。前回あんなことがあったのですから、前の恋人と元の鞘に収まるわけにいかないことも、人間不信に陥るのも理解はできますが、そもそも人間不信を抱えたまま結婚したいとはどういう了見なのか。今彼女に必要なのは結婚相談員ではなくカウンセラーのヒューマギアなんじゃないでしょうか。

 

 ともかく彼女に押し切られるかたちで、結婚相談ヒューマギアの縁結びマッチを紹介する或人。演じてる人のおかげでまさかのゴーバスターズのブルーとイエローの再会です。いかにヒューマギアとは言っても、こんな難儀な女にぴったりの男なんか見つけられるのか…と思いきや、一人だけ条件にマッチした相手がいるということで、早速お見合いの場をセッティングすることに。そしてその場に現れたのは、なんと垓。そう言えば確かにこの人、結婚してる様子はありませんでしたね。45歳で大会社の社長なのに独身というのは、まぁ言うまでもなく性格に難がありすぎるせいで、マッチにもそのへんをズバズバと容赦なく指摘されます。おそらくは強引に連れてこさせた唯阿がフォローしますが、死んだ魚のような目なうえに言わされてるということを隠しもしない棒読み口調なので全く説得力なし。この人も出向先からら本来の職場に戻って来たはずなのに、出向先にいた時よりも意に添わぬ仕事ばかりやらされてて気の毒です。さらに相変わらず年齢については「永遠の24歳」とイタい誤魔化し方をする垓ですが、イズによって間髪入れず食い気味に「本当は45歳です」と暴露される始末。もはや誰一人この縁談をまとめようという気がありません。何のために集まったんだ。

 

 そんな地獄のようなお見合いも、レイダーの襲撃によってお流れに。その後、マッチに対してクレームを入れてきた千春の幼馴染がレイダーの正体であると推測したマッチは、ヒューマギアである自分に惚れてしまっている千春の目を覚まさせるのとレイダーの正体を暴く二つの目的で、結婚式のシミュレーションを行うことに。その結婚式の場で、彼女を突き放すためあえて彼女に最低最悪の暴言を叩きつけるマッチ。この言葉、イズに頼んで教えてもらったようですが、イズはどうしてそんな放送できないような言葉を知っていたんだか。まぁ考えられるとしたら、いつかあのバカ社長にぶつけてやるためだったのかもしれませんけど。それにしてもヒューマギアって、人間のためを思ってその人間をあえて傷つけるような行動までとれるんですね。これはもうロボット三原則のような単純な行動原理ではできないことなので、こんな与太話なのに感心してしまいました。

 

 さすがに傷ついた千春はマッチにビンタを食らわしますが、そこでマッチが暴走してマギア化。おいおい、それは悪意というよりは単なる怒りの結果だし、バカと言われてビンタされただけでマギア化するっていくらなんでも沸点低すぎだろと思いましたが、そのまま幼馴染が変身したレイダーとマギア、そしてメタルクラスタの三つ巴の戦闘へ。しかしメタルクラスタの戦闘力は相変わらず圧倒的で、一方的にマギアとレイダーを一蹴。変身を解除された幼馴染に駆け寄る千春を見て「ベストマッチ」と言い残し爆散するマギア。うーん、もしかしてこの暴走まで含めて、千春と幼馴染の間を取り持つための作戦だったんでしょうか。しかし、なおもメタルクラスタの暴走は止まらず。果たして、まさに蝗害のごとく暴走するこの力を止める術はあるのか。