スカイベース襲撃を手引きした裏切り者の正体について、狩崎は論理的な推理でその正体を看破し、罠にかけようとする。一方、工藤と天彦はそれぞれ私怨のある一輝とさくらを急襲し…。
それぞれ異なる3つの局面でのバトルが描かれた今回。正しい生き方を他人に押し付けるエゴイスト、という工藤の罵倒の言葉に動揺する一輝。まぁヒーローなんて多かれ少なかれだいたいそんなもんなんですから、そんなに気にすることもないと思いますけど、それを救ったのがバイスの「エゴイストで何が悪い。一輝は一輝の好きなようにやればいい」という言葉。確かに一見いいことを言っているようには見えるんですけど、なにしろバイス自身が一輝のエゴが具現化したような存在ですから、そりゃあ自分を否定するようなことを言うはずないよなぁ…と思ってしまいますね。ここのところいい相棒ぶりを見せているバイスですけど、その言動が心から一輝のことを思ってのものなのか、それとも文字通りの悪魔のささやきなのか、なんとも判断のつかないところです。一方、さくらの方は学校を襲撃してきた天彦に対して怒りの変身。こっちも過去の例を考えると、一般に対して仮面ライダーが正体を明かすことによっていいことがあった例というのがあんまりないので、こっちはこっちで不安ですね…。
そして、今回一番の衝撃。裏切り者の正体は若林司令官、というところまでは前回のラストでわかっていましたけど、まさか本物は第一話の時点でカメレオンに殺され、それ以降はカメレオンが司令官になりすましていたとは。まぁ確かに、本物が最初からデッドマンズの手先だったというよりは、偽者がなりすましていたという方が自然ではありますね。ヒロミさん、あんなに司令官から塩対応ばかりされていたのに、どうして司令官にあんなに憧れていたのかな…と思いますけど、本物の司令官の方はヒロミさんにももっと暖かく接していたんですかね。ヒロミさんを人質に取られていたとひえやけにあっさりとギフスタンプをカメレオンに渡した狩崎ですけど、あれはよくできた偽物なのですかね。
そしてラスト。ギフ復活へ向けて大きな前進に浮かれるに対して、突如彼女自身も生贄の一人だと告げるオルテカ。彼女の反応、こうなることを欠片も想像していなかったという感じで、本当に組織にとっての偶像として何も考えずに担がれていただけだったんだな…と思いましたね。1クール目も終わり、年の瀬も近くなり、いよいよ大きな動きが物語に訪れることになりそうです。
