BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

ウルトラマントリガー 第21話感想

 前回去っていったバリガイラーだったが、本人も知らないうちにとんでもない置き土産を残していった。発掘された3億5千年前の2つのカプセルにバリガイラーの雷が直撃し、封じられていた怪獣が蘇ってしまったのだ…!

 

 第一作「ウルトラマン」に登場し、国立競技場を派手に壊しながら大乱闘を繰り広げたアボラスとバニラが、まさかまさかの令和の世に復活。東京でオリンピックが終わったら出てくる因縁でもあるんでしょうか、こいつら。前回出てきた時は結局アボラスの泡によってバニラが溶かされ倒されたので、なんとなくアボラスの方がバニラより強いという認識をしていたのですが、今回は互角の戦いをしていたうえ、カプセルと一緒に発掘されたプレートにも「アボラスの泡はバニラの炎で焼却できる」と書かれていたり、互いが互いの天敵であることが強調されていて、認識を改めました。また、両者とも迂闊に倒すと体内の毒素がまき散らされて周囲が汚染されるという危ない設定も追加されていて、「なぜ古代文明は怪獣を生きたまま液状化して封じることができるほどの技術を持ちながら、アボラスとバニラを殺さなかったのか?」という疑問が、実に半世紀以上ぶりに解けました。本当に、往年の名怪獣に後付けながらも納得のいく説明や解釈をつけるのがうまいですよね、円谷プロって。

 

 2体を迎撃してる最中、背後に迫っていたアボラスの泡に気づかず飲み込まれそうになったアキトをかばい、泡に飲み込まれてしまうケンゴ。ピンチなんですが、「志村、後ろー!」と言いたくなるぐらい見事に背後の泡に気づかないアキトのうっかりぶりと、その後報告を求められても「ケンゴが!」としか言えなくなる語彙喪失ぶりに、思わず笑ってしまいました。普段ツンツンしてるのに、やっぱりお前が一番ケンゴのこと好きじゃないか。このピンチに、アキトの頼みを受けたイグニスが応じ、トリガーダークに変身してケンゴを救助。ケンゴも変身し、ここにトリガー&トリガーダークVSアボラス&バニラというタッグマッチが実現。いやあ、トリガーダークが登場した時は、まさかこんな風にトリガーと共闘するときが来るとは思いませんでした。見た目は相変わらず禍々しいトリガーダークがヒーローとして怪獣と戦っているのはさすがにまだ見慣れませんけど。アボラスとバニラもさっきまでの喧嘩はどこへやら、一致協力して迎え撃つ…かと思いきや、アボラスがバニラを盾にしてトリガーダークの攻撃から身を守ったり、やっぱり仲は悪いんだ…と笑ってしまいました。結局、アボラスとバニラはトリガーコンビの光線によって倒され、毒素も直後に浄化されたのでした。

 

 そして一件落着。ケンゴたちと一緒に和気あいあいと帰路に就くイグニス…と思いきや、いきなりトリガーダークに変身してユナをさらって失踪。お前、ここまで来て裏切るのか…と愕然としましたが、ユナたちが信じたように、彼が見せた本音には裏がないとも思うんですよね。がんばれイグニス。ここで味方の側に留まれば、これまでだれも手にしたことのない「異星人が変身する正義のウルトラマン」という称号が手に入るんだぞ(あ、よくよく考えたらガイさんとかもそうか…)。