BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

仮面ライダーリバイス 第25話 感想

 今度は合体してしまった一輝とバイスを元に戻す方法を模索する狩崎。その中で、かつて父からかけられた「過去から学ぶこと、それが未来を決めるのだ」という言葉をふと思い出し、五十嵐家の過去を調べた彼は、18年前にしあわせ湯が火事を起こしていたという事実にたどり着く。より詳しい話を聞くためにしあわせ湯に向かっていた彼はオルテカとアギレラの襲撃を受け、迎えに来た一輝たちによって助けられるが…。

 

 いやぁ、前回の予告を見た時から今回は大きく物語が動く回になるだろうとは思っていましたが、衝撃でしたね。ベイルの登場自体は予告で出ていたので知っていましたけど、まさか父ちゃんが変身者だったとは。ギフテリアンを歯牙にもかけず一蹴するその強さも衝撃的。なんとか父ちゃんが自我を取り戻したことでベイルはひとまず去っていきましたけど、気絶した彼を連れて行ったぶーさん…あんたもただ者じゃないとは思ってたけど、一体何者なんだ…。牛島家といいぶーさんといい、しあわせ湯が経営者一家だけでなく常連客まで曲者だらけの魔窟みたいに見えてきましたね。

 

 話はそれにとどまらず、さらに明かされる衝撃の事実。18年前の火事は父ちゃんに憑依したベイルが起こしたもので、さらにその時まだ幼かった一輝の前に現れ、家族を守る契約を交わしたのがバイスだった、と。今まではバイスは家族を守るという義務のための自分の夢とかを犠牲にすることで生じてきた抑圧によって一輝の心に生まれたのがバイスなんじゃないかと思っていましたが、事実は全くの逆で、バイスの方が家族を守る契約を交わしていた、というのが真相だったわけで、これは驚きましたね。当初は油断ならない奴にしか見えなかったバイスですが、ここ最近の展開でその見方がどんどん変わっていくのが面白いです。

 

 そして、話はさらに過去へと遡る。50年前に発見されたギフスタンプとギフの棺は、その活用方法が軍事目的へとかたちを変え(劇場版ではショッカーが研究していたことからも裏付けられますね)、30年前に狩崎父が悪魔を戦力化するためのバイスタンプとドライバーの開発に成功。ただし、当時のドライバーには悪魔に寿命を奪われるデメリットがあり、それを避ける方法がギフの遺伝子を体内に宿すことだった。その研究の実験台となったのが、瀕死の重傷で狩崎父のもとに運ばれてきた若き日の父ちゃんであり、ギフの細胞を心臓に移植されたことによってベイルを宿した彼は、それからしばらくの間仮面ライダーベイルとして戦っていた…。そして一輝たちが変身できたのも、ギフの遺伝子を持つ者から生まれたから…。瀕死の重傷を負った青年を手術で仮面ライダーに…そして、ライダーは悪から生まれたという出生…まるっきり昭和ライダーじゃないですか。シリーズ50周年記念作品とはいえ、こんなかたちで昭和ライダーの要素まで包括してくるとは思いませんでした。2クール目の終わりを締めくくるとばかりにこんな展開を持ってくるとは。これはますますこの先の展開に驚かされることになりそうです。