ソノイによって弱点を突かれ、消滅してしまったタロウ。陣はもうタロウが戻ることはないが、その代わりになる者が現れるとはるかたちに告げる。その言葉通り、自らをヒーローと信じる青年・桃谷ジロウが現れるが…。
はるかがオニシスターをやめて代わりになる者が現れた回があった通り、ドンブラザーズのメンバーは替えの利く存在ではあるようですが、タロウに関してはその限りではない…と思っていたので、タロウが消えてすぐその代わりとなる存在が現れるというのは、ちょっと衝撃的でしたね。ただ、その代わりとして現れた桃谷ジロウ…今のところ、とてもタロウの代わりになるとは思えないのですが。ただ、一見無邪気なヒーロー願望の青年に見えて、ポイントによって復活したかに見えたが敵を倒したらすぐにまた消えてしまったタロウを見て「やっぱりタロウさんの時代は終わったんだ」と、自分の時代が訪れることを望んでいるあたりは、やっぱりこいつも井上敏樹キャラらしいエゴを持ってそうな気がしますね。
消えてしまったタロウを巡る展開がメインストリームではありますけど、それと同時並行でいろんなことが進んでいるのは、さすがベテラン脚本家の仕事ですね。タロウの正直さにつけこんで弱点を聞き出して倒したソノイは、それを卑怯な行いとして後悔。いやソノイ、そういう後悔や執着はもう、人間が抱くそれなんだよ…。そして、ついに翼とみほが接触し、それがきっかけでなんとつよしがヒトツ鬼に。ドンブラザーズの中では一番危うさを抱えている奴だとは思っていましたが、ついにこういう展開がやってきましたか。戦隊のメンバーであっても怪人になるというのは、彼らをヒーローではなく人間として見ているという井上敏樹らしい視点を感じますね。
