BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

ウルトラマンブレーザー 第20話感想

 父が倒れたという連絡を受けて、急いで実家へ帰省するテルアキ副隊長だったが、帰ってみれば父はピンピンしていた。息子の身を案じて防衛隊をやめてほしい父と、それに反発するテルアキ。その頃町では、畑の土の土壌が変わり作物が枯れるという異変が起きていた…。

 

 テルアキ副隊長が嘘の知らせで帰省させられ防衛隊をやめるよう求められるという、ウルトラセブンの「北へ還れ!」と彷彿とさせるお話(奇しくもこの回で登場した宇宙人はブレーザーにも登場したカナン星人)。帰省した先で畑の作物が枯れる異変が起きていることを知った副隊長は調査に乗り出し、山中で怪しい洞穴を発見したところ、そこから現れた複数の小型怪獣の襲撃を受けることに。怪獣の攻撃で左腕を負傷した副隊長でしたが、駆けつけたSKaRDの仲間によって辛くも救出。そしてズグガンと名付けられた怪獣は、地中にある窒素を主な食料としていることが判明。陸上の生態系の基礎である窒素を奪うとは生態系そのものを破壊しかねない、まさに害獣ですね。実際そう判断がなされ、巣穴となっている山を爆破して内部に突入したアースガロンによる掃討作戦が開始。しかし順調に進んでいたところへ、突如巨大なズグガンが出現。前足の巨大な鎌や頭から伸びるトゲムチによる攻撃に加え、口から吐く硬化粘液を浴びて身動きを封じられてしまうアースガロン。虫みたいな見た目で土に含まれる成分を摂取し、巨大な個体と多数の小型個体がいる…いろいろとガメラ2のレギオンと特徴のかぶる怪獣ですね。レギオンと違って強力な光線を発射したり多数の小型個体の群れをけしかけてきたりといった攻撃はないものの、巨体に関わらず素早い動きと硬化粘液は十分にやっかいと言えましょう。

 

 直後に現れたブレーザーも同様に苦戦させられる中、アンリとともに巣の中に突入した副隊長は巨大な卵を発見。同時に、ズグガンが姿を現す以前から聞こえていた虫の音のような音は小型個体が巣に危険が迫っていることを警告するシグナルだったことに気づき、町内放送を利用して街中にズグガンの鳴き声を流す。これによって四方八方から聞こえてくる鳴き声に巨大個体が困惑した隙を突いてブレーザーはファードランアーマーを装着し、チルソファードランサーを弓のように使う必殺技で巨大個体を撃破。残る小型個体と卵も、鳴き声を流すスマホに爆弾を括りつけて卵に投げつけるという方法で、副隊長によって一掃されたのでした。仲間同士のコミュニケーション手段を利用して反撃のチャンスを与えてしまうというところも、レギオンとよく似ていましたね。しかし、ここまで小型個体と書いてきましたが、あれらは「幼体」であることが公式サイトで判明。つまりレギオンと違って、放っておいたらあれら全てがあの巨大個体に成長する可能性があったということで…いやぁ、今回は本当に危なかったですね。