BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の仮面ライダー鎧武

 ウィザードに続きいよいよスタートとなった平成ライダーシリーズ最新作・仮面ライダー鎧武。放送前からいろいろと話題になっていましたが、やはりオープニングで「脚本 虚淵玄」の名が出ると、いまさらながら「ああ、本当にやるんだ・・・」と奇妙に身が引き締まる思いがします。

 舞台となるのは巨大企業・ユグドラシルコーポレーションの城下町として発展する計画都市・沢芽市。この街の若者たちの間で流行しているのはストリートダンスバトル、そして、ロックシードと呼ばれる奇妙な錠前を使って異世界から召喚した小さなモンスター・インベスを戦わせるインベスバトル。異世界からモンスターを召喚するというだけでもとんでもないのに、うっかり錠前を手放してしまうと人を襲い出すインベス・・・どう見ても危険な代物ですが、ダンスチーム同士の抗争に使われるなど、この街ではごく当たり前のものとして定着しているようで。

 主人公・葛葉紘汰はダンスチーム・鎧武を抜け、バイトを掛け持ちしながら姉と暮らす青年。困っている人を見過ごすことができないというヒーローらしい性格の一方で、今の自分ではない自分に変わりたいという、程度の差こそあれ誰もが持つ変身願望もある。今まで何人ものライダーが登場しましたが、はっきりと「変身したい」という願望を口にする主人公というのは今までいなかったので、これはなかなか新しいキャラクターですね。

 「面白いものを手に入れた」という鎧武のリーダー・裕也のメールを受けて、待ち合わせの場所にやってきた紘汰と鎧武のメンバー・舞。しかしそこに裕也の姿はなく、代わりに奇怪な果実のなる木々の茂る森への入り口が。そこで奇妙な機械と果実を手に入れ、等身大のインベスに襲われた紘汰は舞と逃れた末に、ロックシードへと変わった果実と機械を使って変身。今までCMなどで焦らされてきた変身ですが、頭の上に開いたジッパーから巨大なオレンジが降ってきて紘汰の頭の上にかぶさり、そのまま皮がめくれるようにして上半身のアーマーになる、というもの。まぁ確かにインパクトはありますが、個人的には電王の変身を初めて見たときの衝撃の方が大きいかな・・・。

 そのままインベスとの戦闘に突入する紘汰。とはいえ右も左もわからず、戦いながら武器の使い方を覚えていく姿は龍騎を思い出しますね。こういうガチャガチャした動きが自然に見えるのは、さすがは高岩さんといったところ。戦いの最中現れた舞そっくりの謎の少女の手助けもあり、見事インベスを撃破。

 期待も不安もありながら迎えた初回でしたが、素直に面白かったですね。いきなりかなりの数の登場人物が出てきたので顔と名前が一致するのにちょっと時間がかかりそうですが。アバンタイトルで見られたインベスの軍勢を従えたライダー同士の「合戦」はなんなのか。謎の少女の意味深な言葉の意味するところは。早くも謎がちりばめられていて、今後が楽しみです。