BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の仮面ライダービルド 第9話感想

 葛城が残したデータから、ビルドは本来兵器として開発されたシステムであることを知った戦兎たち。そのために運命を狂わされた龍我は葛城を憎むが、悪いのは悪用しようとする人間の方であり葛城は悪くないと主張する戦兎。・・・うーん、要するにこれってアメリカの銃規制反対派が好んで口にする「銃が人を殺すのではない、人が人を殺すのだ」という主張と同じで、私は無理があると思うんですよね。人にとって害悪となる可能性があるものは、それを生みだしたものの思惑がどうであれ、他人にその存在を知られその手に渡ることになれば、そんな思惑はお構いなしにいずれ必ず悪用されることになる。私の場合それが持論であり、それを誰よりもよく理解していた「ゴジラ」の芹沢博士は、自らが心ならずも発明してしまったオキシジェンデストロイヤーを誰にも悪用させないため、それを使ってゴジラを葬るとともに自らも運命を共にした。たとえそれが人を救う可能性を持っているものだとしても、悪用されて大きな害悪をもたらす可能性があるものは全て、産声を挙げた時点で葬るのが良識ある科学者のなすべきことであると、私は思うのです。まぁそうしてしまうことは人間の本質を悪と断定して見限ってしまうことであり、戦兎もそれを承知の上でだったらその本質自体をなんとかしたいと思っているのでしょうけれど。

 とまぁ、私自身の考える科学者の倫理観はさておき。龍我が美空を気晴らしに外へと連れ出す一方、難波重工の会長に焚きつけられた氷室がパンドラボックスを奪取する計画を実行に移す展開へ。さすがにそろそろ「龍我が戦兎と意見が対立する→戦兎の気持ちや考えをマスターや美空から聞いて彼を見直す」という展開はなんとかしてほしいですね。このままだといつまで経っても龍我がワンパターンを繰り返す頭の悪い奴に見えて仕方がない。ガルのような忠犬になれとは言いませんが、もう少し戦兎と歩調を合わせる努力をしてもらいたいものです。