BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

SSSS.GRIDMAN 第3話感想

 ライバル的な存在と思われる怪獣、アンチの登場回。おそらくモデルは特撮版でカーンデジファーを除けば唯一のしゃべる怪獣だったシノビラーでしね。グリッドマンへの憎悪も露わに猛然と襲いかかるアンチですが、アカネとの会話から察するに、その憎悪はベリアルやジャグラーのように過去の因縁から来るものではなく、そもそも過去などというものは最初からなくてただグリッドマンを倒すのに必要な要素として憎悪だけをポンと与えられたもののように見えますね。グリッドマンにおける怪獣というのはただの道具にしかすぎないわけですが、なまじ少年の姿をしていて言葉をしゃべるだけに、自分のものですらない憎悪を与えられて戦わされている姿には一層の悲哀があります。

 将が怪獣の正体について的外れな推測(これが虚淵脚本作品だったらそうでもないんでしょうが)をしたせいもあって思うように戦えず、敗北を喫してしまう祐太とグリッドマン。最近のウルトラシリーズだったらこの敗北からどう立ち直るかが見せ所なんですが、祐太が死んだと思って打ちひしがれていた将と六花のところへグリッドマンとキャリバーの仲間である黒スーツの3人が現れ、促されるままに電話をしてみるとあっさりと通じ、さらに何事もなかったかのように再びグリッドマンが現れたのには拍子抜けすると同時に驚きました。まるでゲームでミスをしてもすぐにコンティニューで復活したような感じですが、このあっけなさすぎる復活も、この世界の異常さに拍車をかけている感じがします。

 新しくやってきた3人もキャリバー同様その正体はアシストウェポンであり、今回はその一人であるマックスが出動。特撮版のゴッドタンクを彷彿とさせるバトルトラクトマックスに変身してグリッドマンをサポートし、さらにグリッドマンと合体してマックスグリッドマンに。特撮の頃から勇者ロボのようにメカと合体してパワーアップするのはグリッドマンの最大の特徴でしたが、3機のメカと合体してサンダーグリッドマンになった特撮版と違って、単機のメカとも合体できるんですね。変形したバトルトラクトマックスを巨大なアームとして装着した姿は、アンバランスでありながらも圧倒的なパワーを感じさせるものでした。このあたりはまさにアニメであることを最大限に武器として活用していましたね。こうしてアンチ相手に見事雪辱を果たすことができたわけですが、グリッドマンがキャリバーたちを紹介するときに呼んだ「新世紀中学生」という呼び名は一体・・・。