BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー 第40話感想

 最近今までに増して店をさぼってはどこかへ出かけるようになった魁利を怪しむ透真と初美花。そんな魁利を尾行する最中、ギャングラー怪人ジュゴーン・マナッティと遭遇し交戦する二人だったが、ジュゴーンのビームを喰らってなぜか極度の心配性になってしまい・・・。

 とんでもない方向に心配性を加速させる透真と初美花に笑いが止まらない回。魁利がおばちゃんと話をしているのを見ただけで、悲惨な老後にまで至る妙に具体的な魁利の末路を妄想する初美花も相当キてますが、その遥かに上を行くのが、「レストランの料理が美味すぎて食べ過ぎて動けなくなったところになぜか突っ込んできたキツツキが激突して爆発してしまう魁利」という、どこからどう突っ込んでいいのか途方に暮れるような心配の仕方をする透真。ジュゴーンのビームはあくまで人を心配させる気持ちを「増幅」させるものなので、「キツツキが激突する」という心配のタネ自体はもともと透真が持っていた、と推察されるのがさらにヤバいですね。あんなに執拗にキツツキの激突を恐れるって、透真は実際にキツツキに激突されたというわけのわからないトラウマでも抱えてるんでしょうか。今回またも忘れた頃に蒸し返されたエアロビ回といい、どうも透真は大和屋暁氏の手にかかると面白おかしく料理されてしまう傾向があるようです。さすがはあの浦沢義雄氏の弟子であり、銀魂の脚本家を務めただけはありますね。

 そして、こんなぶっとんだ話なのに、最終的には魁利がこの騒動を通して自分が周囲に心配をかけていたことを自覚し、ここしばらく微妙な溝が生じつつあった透真と初美花、そして兄の面影を否応なしに重ねてしまい避けていた圭一郎に歩み寄るという結末に持っていくというのは、毎度のことながら上手いとしか言いようがありません。これはもう並みのドラマを遥かに超えてますね。