BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

王様戦隊キングオージャー 第5話

 カグラギの一計によって国家反逆の罪に問われ、ゴッカンの王にして裁判長であるリタに連行されたギラ。リタは各国を回ってギラの身辺調査を進めるが…。

 

 氷雪に閉ざされた王国の王にして、国際犯罪に問われた者たちを法の番人であり、自ら「不動」を任ずるリタ。まぁこんな見るからにお堅いキャラには、当然そこからはうかがい知れない裏の顔があるに違いない…と考えるのは当然でしたが、いざ明かされた裏の顔がまた意外でしたね。自室に閉じこもり、おそらく雪男を模しているであろうぬいぐるみのもっふん相手に一人芝居を演じるまではまぁありそうですけど、この手のキャラにありがちな、プライベートになったとたん急にキャラが変わるというわけではなく、普段と同じダウナーな調子のままでぬいぐるみと会話してたのには笑いました。なんだか仕事で心が限界に来てて、自宅で飼ってる猫をかわいがることでどうにか心の平衡を保っている孤独な独身OLのような、そんな妙なリアリティがあります。実際捜査を進めるにつれて、ギラの裁判がはい有罪、と片づけられるような簡単なものではないらしいことが明らかになると、ヤンマたちが見てる前でも奇声を発してましたし、これはだいぶやられてますね。今すぐイシャバーナのメンタルクリニックに担ぎ込むべきでしょう。だいたいそんなに仕事が忙しいのは、容疑者の逮捕から連行、事情聴取に証拠品集めと、本来警察がやるべき仕事まで自分でやってるからに決まってるのですが、それを他人に任せないのは他人を信用していないのか、自分がやった方が早いと思っているのか。なんというか、今までの王たちの中で一番リアルなのが来たなという感じです。とはいえ、そんな風にメンタルをやられながらも法の番人として公正を貫く姿勢はどこまでも一貫していますし、これまでの王とは違って国民に恨まれることで他の王と同じく「王たる者かくあるべし」というあり方を体現しているのはさすがです。

 

 そして彼女の捜査によってギラが無罪とされただけでなく、彼がシュゴッダムの王族でありラクレスの弟であることまで明らかに。まぁ、王鎧武装してゴッドクワガタを覚醒させた時点で、そのへんは薄々はわかっていましたけど。5人の王が出そろって、これにて序章完結といったところですが、果たしてここからどう展開していくのか…。