BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

王様戦隊キングオージャー 第35話

 ダグデド一味に支配された国々を取り返そうというこの時期に、なぜか自分の結婚相手を決めるための盛大なお見合いを開くと場違いな宣言をするヒメノ。それもそのはず。それは本物のヒメノを地下に監禁してすり替わっていたカメジムであり、お見合いのどさくさに紛れてギラたちを暗殺することが目的だった。かくして数多くの候補者たちが集まったが、その中に一際輝く美貌を持つ謎の青年、ロマーネ・ディアーボーンの姿があった…。

 

 前回ヒメノがもう国を取り返したと言ったときにはやけにあっさり取り返したなと思いましたが、真相はやはりこういうことでしたか。カメジムらしい姑息な作戦でしたが、それらはギラたちの予測不能な行動…というより、もはや直球にバカと言っても差し支えないような行動によって尽く破綻することに。特に先週のかっこよさはどこへやら、ガッチガチに緊張するウブなヤンマと、彼を楽しそうにおもちゃにするジェラミーは、ほとんど男子中学生のノリ。宇蟲五道化の他の奴らは、そもそも最初から相手に選択肢すら与えないような徹底したえげつないやり方でこちらを追い込んでくるというのに、相変わらず詰めが甘いですねカメジムは。なんでこいつ五道化にいられるんだろう…。

 

 そんなそもそも破綻していたカメジムの企てにトドメを刺したのは、自力で毒を解毒して地下から脱出してきたヒメノ、そして、謎のイケメンロマーネ。なんと彼の正体は、あのセバスチャンだったのでした。いつもの姿は特殊メイクで実際は25歳というのは折に触れて言ってましたが、まさか素顔はあんなだとは…。あまりの美しさに見た人がバタバタ倒れてしまう、というギャグのようなレベルの美貌の持ち主だったロマーネでしたが、本人は自殺を考えるほど悩んでおり、それを止めて特殊メイクを施し執事セバスチャンとして自らに仕えるように言ったのがヒメノだったと。そのヒメノのわがままによって、ロマーネもまた自らの美貌を封印することで初めてセバスチャンとして我がままに生きられるようになったというのは、自身のわがままな生き方が結果として周囲の人間をも幸福にするという、彼女らしい王たるあり方でしたね。まさに彼女の言う通り、彼女の美しさはその生き様そのものから生まれるものであるということを再認識しました。