BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

仮面ライダーセイバー 第29章 感想

 飛羽真たちとともに戦う決意を固めた倫太郎は、その前にけじめをつけてくると言ってサウザンベースへ。一人で組織の中の敵の正体を確かめるつもりだと推測した飛羽真もまた、ユーリの助けを借りてサウザンベースに侵入するが…。

 

 玲花の兄であるマスターロゴス直属の剣士、仮面ライダーデュランダルこと神代凌牙登場。特徴としては瞬間移動能力を使えることですが、こういう特殊能力頼みのタイプの戦士は対抗策を打ちだされると途端に弱体化するのが常なので、初登場にして早くも今後が不安です。実際、バイオライダーみたいな回避ができるエレメンタルドラゴンに対しては早くも手詰まりに陥ってましたし。そもそもこいつ、瞬間移動しては背後から攻撃してくるだけのワンパターンな攻撃しかしてこないので、相手が瞬間移動したらすかさず背後に剣を振る、というやり方で倫太郎も対抗できたんじゃないでしょうか。また、凌牙自身も飛羽真がライドブックを渡す前に倫太郎を解放したり、飛羽真と倫太郎が状況に関わらず話すのを黙って見てたり、存外に甘い。挙句最後は何も手に入れられないまま全員取り逃がしてましたし。

 

 まぁダメなのはマスターロゴスも同じで、「必要なのは聖剣で剣士は不要」なんてことを剣士である神代兄妹の前で臆面もなくのたまわってしまう時点で、この人上司としてとことん向いてないとわかります。挙句いつのまにか侵入していた賢人にソフィアを奪還され、ノーザンベースに結界を張られてしまいましたし、勝手な野望を抜かす前に自分のところのセキュリティをなんとかしろと言いたいところです。

 

 それにしても前回重要人物らしいとして存在が明らかになった賢神たち、その次の回ですでに消されてるって、なんのために出したんだ…。

SSSS.DYNAZENON 第1話 感想

 「SSSS.GRIDMAN」と同じく、「電光超人グリッドマン」を原作としたアニメシリーズの新作がスタート。第1話を見てみましたが、さすがに空気感からして「SSSS.GRIDMAN」と共通のものを感じますね。ただ、おやと思ったのは、主人公たちがみな自らや家庭に関して問題を抱えており、心に傷を負っているらしいということ。こういうのは実写版の武史や「GRIDMAN」のアカネがそうであったように、これまでのシリーズでは敵側の人物の特徴として描かれてきたものであり、それを逆に主人公側に持ってきたことには、大きな意味があるに違いないでしょう。そんな主人公たちの事情を淡々と、しかし少し重苦しい日常を通して描く描写だけで前半が終わり、何とも言えない居心地の悪さを感じていたところで、突如街に出現し破壊を始める怪獣、そしてそれを迎え撃つ巨大ロボ・ダイナゼノンの登場と、急転直下とはこのことという感じの展開。のっけから人型のダイナゼノンから翼の生えた恐竜型のダイナレックスへの変形合体まで披露して、出し惜しみをする気が全くありません。ダイナレックスはどう見ても実写版のダイナドラゴンがモチーフに見えますが、コントローラーがダイナドラゴンのものと同じという以外にはダイナドラゴンとのつながりは当然ながら不明。怪獣使いを名乗る青年・ガウマは何者なのか。ダイナゼノンは何なのか。今回も怪獣は何者かが送り込んでいるのか。今回も最初から謎だらけですが、まだ物語は始まったばかりですので、四の五の言わず続きを見ていくとしましょう。

ゴジラ S.P 第1話 感想

 海外では既にゴジラVSコングの公開が始まっている中、日本では日本製としては初めてのゴジラのTVアニメシリーズがスタート。劇場作品だったアニゴジはバリバリのSFでしたが、第1話を見ての本作の雰囲気は現実と地続きの日本、それも伝統的な夏祭りが行われている街が舞台とあって、どこかノスタルジックな感じもあって、いかにも「怪獣映画」という雰囲気がありますね。最近のアニメらしくちょこちょこと難しそうな用語も出てきますが、謎の洋館、謎の研究施設、謎のインド民謡を流し続ける怪電波と、要所要所にちりばめられた要素はこれまた昭和の怪獣映画に出てきそうな感じなのはよいですね。そうして怪獣映画らしく徐々に不安要素を出していったうえで、飛来する最初の怪獣、ラドン。我々の知るラドンとは異なり、鳴き声以外は姿も大きさもほぼ翼竜そのものといった感じですが、あえて小型の怪獣として出したことでのインパクトの大きさは確かにあります。そしてラスト、研究所の地下に置かれている白骨が映し出されるとともに流れる、もはや遺伝子にまで刻まれたあのテーマ曲。「TVアニメで見るゴジラ」という、長年ゴジラファンをやっていても初めての経験、その始まりとしては期待を十分抱かせてくれるものでした。長い怪獣映画を見るようで、これからが楽しみです。

機界戦隊ゼンカイジャー 第4カイ! 感想

 ボクシングトピアを閉じ込めたトジルギアにより誕生したボクシングワルド。その登場とともに街にゴングが鳴り響き、あちこちで人々がボクシングを始めてしまう。ボクシングワルドに応戦するゼンカイジャーだったが、そこでトジテンドから追われていたブルーンに遭遇し、助けた彼の口から驚きの事実が明かされることに…。

 

 キノコだらけの世界や氷に閉ざされた世界はわかるけど、住人みんながボクシングをやってる世界って…。いよいよワルドの元になっている異世界そのもののレベルでトンチキなことになってきましたね。そんな修羅の国みたいな世界には絶対に住みたくないし、そんな世界なら閉じ込めたままの方が平和でよかったのでは…。

 

 まぁそれはともかく、ゼンカイジャー最後の仲間となったブルーン。文字通り好奇心の塊で何でも知ろうとしなければ気が済まない性格ですが、そんな性格の彼が巡り巡って、トジルギアを破壊すれば閉じ込められていた世界が解放されるという重要情報を介人たちが知ることになるとは。まぁ知識欲が旺盛なタイプにありがちなことで、彼も単に知りたがりなだけでなく知っていることは簡単に他人に教えてしまうタイプのようなので、イジルデが彼に何も教えようとしなかったのはある意味では正解なのですが、そんなイジルデに対して、何も教えなかったばかりか名前すら呼ぼうとしなかったことに対する三下り半として、高らかに自らの名を名乗るというのはなかなかかっこよかったですね。

 

 ブルーンの加入によって、ついに5人揃ったゼンカイジャー。そこでセッちゃんから介人の両親の名を聞いたブルーンは、同じ名前の人間がイジルデのラボにいたかもしれないことを明かす。予想はしていましたが、やはり介人の両親はトジテンドに囚われているのでしょうか。

仮面ライダーセイバー 第28章 感想

 飛羽真がエレメンタルドラゴンのワンダーライドブックを手に入れプリミティブドラゴンの力を制御できるようになったことで物語が一区切りついたということか、半分総集編のような回。例年のシリーズに比べて総集編をやることで情報が整理されてわかりやすくなった感じが強かったですが、それがいかにこれまでの物語が整理されずにとっ散らかっていたかを物語っているようにも思えます。賢人と蓮、それに飛羽真の戦いの場に居合わせながらも、結局見てるだけで帰ったデザストなんかは、明らかに扱いを持て余しているようにしか見えません。にもかかわらず玲花の兄が登場し、また来週からライダーが一人増える模様。主人公の新フォームが登場し、死んだと思ってた奴が戻ってきたばかりだというのに、またライダーが増える。相変わらず先行きが不安です。

機界戦隊ゼンカイジャー 第3カイ! 感想

 仲間が3人に増え、さらに仲間探しを続ける介人たち。そんな中、コオリトピアを閉じ込めたトジルギアにより生み出されたコオリワルドによって、街中が氷の世界に。応戦しようとした介人たちだったが、つるつる滑って戦闘にならず、滑っていった先で一人のキカイノイドとぶつかってしまう。彼女の名はマジーヌ。昔ご近所だったジュランと再会できたことを喜ぶマジーヌに、介人はゼンカイジャーの仲間入りを持ちかけるが…。

 

 マジーヌがジュランのご近所だったとは。キカイノイドは見た目から年がわかりませんけど、こうなるとゼンカイジャーは歴代戦隊の中でもメンバー間の年齢差が大きい…というか、ジュランだけ突出してオッサンのような。それはともかく、ジュランやガオーンに負けず劣らず、マジーヌもなかなか個性的な性格をしてますね。基本内気でおどおどしてて自分に自信がないけど、好きな占いをバカにされるとキレる…こういう典型的なオタク気質をもったキャラって、意外と今までの戦隊にはいなかったような。で、占いは好きだけどちっとも当たらないことを気にするマジーヌに対して、占いは当たりはずれではなく、それをきっかけに動くことで何かが起こることが大事だと説く介人。1話でスカイツリーからバンジーしようとして出禁になったり、氷河期を知らなかったり、本当に義務教育を終えているか時々疑いたくなる介人ですが、こういうところはさすがリーダーですね。

 

 マジーヌを加えコオリワルドと再戦するゼンカイジャー。戦闘員に対してはトッキュウジャーの力で一掃…電車ごっこって、トッキュウジャーの力はそういうのじゃないような。さらにコオリワルドに対してはマジーヌの魔法の力で翻弄し撃破。続けて出現したダイコオリワルドには、マジーヌが巨大化したマジンドラゴンとジュランティラノが合体したゼンカイオージュラマジーンによる空中からの攻撃で撃破。メカが2体いればロボに合体できるのはなかなか強みですね。ダイコオリワルドを巨大なかき氷に埋もれさせて撃破するのは、ほとんどゴレンジャーハリケーンみたいなノリでしたが…。

仮面ライダーセイバー 第27章 感想

 プリミティブドラゴン克服編。例年通りならそろそろ暴走フォームを克服して制御できる頃だとは思っていましたが、やはり来ましたね。暴走中に意識の中に現れる少年…仲間を殺され一人ぼっちになってしまったドラゴンに寄り添い、新たな物語を与えることで彼と手をつなぎ、友達になる飛羽真。久しぶりに小説家らしいところを発揮した…とは思いますが、どうもなんとかうまいこと言いくるめたような感じもして、なんだかモヤモヤするのですが。こうして変身したエレメンタルプリミティブドラゴン。セイバーがもともと備えていた火炎の力とプリミティブドラゴンの絶大なパワーが合わさって、一撃一撃がすさまじい火力を誇るような演出が見られましたね。

 

 そして、新フォーム登場という最悪のタイミングで出てきたばっかりに、見事にエレメンタルプリミティブドラゴンの餌食になってしまったレジエル。エレメンタルプリミティブドラゴンが出て来るまでは他の剣士を圧倒していたので、幹部としての面目はどうにか保ったうえでの退場でしたが、やられる前に妙にすっきりした顔がドアップになったのに吹き出しました。その直前にはかつてワンダーワールドを初めて訪れた時の回想で、今よりもさらに輪をかけて強烈なビジュアルだったタッセルが映るし、ちょくちょく笑かせにくるのは勘弁してもらいたいところです。ただ気になるのは、レジエルがかつて自分たちが人間だったということを忘れていた、ということですね。ものすごく長い年月の果てにそんなことも忘れてしまった、ということも考えられなくはないですが、果たして本当に彼らは自らの意思で人ならざるものになったのでしょうか…。