BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

仮面ライダーリバイス 第47話 感想

 ついにギフを倒し、平和な日常を取り戻した五十嵐家。しかし今度は、狩崎が仮面ライダージュウガに変身し、ギフの力をこの世から抹消するために現行のライダーシステムを仮面ライダーの駆逐を宣言する。さらに、一輝の記憶の消滅が進行し、ついには両親の顔すら忘れてしまう…。

 

 あの無駄にダラダラと続いた大二絡みのグダグダから、あっけなくギフが倒されたと思ったら、結局ラスボスが身内とは…。そりゃあまあ、ギフが倒され危機が去ったら「悪魔は人類にとって必要なのか?」という命題が最後に残るのは当然ですけど、こういう経緯でそこに至るのはなぁ…。明らかに狩パパが死に際に余計な事言ったせいじゃないですか、これ。せっかくライダーの科学者としては珍しく良心はあるし謝ることのできる貴重な人だったんだから、そのまま終わらせてあげなさいよ…。

ウルトラマンデッカー 第5話感想

 湖から突如出現したエレキング。そのまま街へとやってきたエレキングに応戦していたイチカだったが、その現場でエレキングへの攻撃をやめるよう訴える謎の少女ユウコと出会う…。

 

 エレキング、そしてピット星人登場回。スフィアの張ったバリアによって宇宙との出入りが閉ざされているという特殊な状況にあるデッカーにおいて、宇宙人をどうやって出すのかは前から興味ありましたが、バリアのせいで帰れなくなった宇宙旅行者という、同じスフィアの被害者として出してくるのは予想外でしたね。そんなピット星人ユウコと彼女のペットであるエリー、そしてイチカの交流が描かれるハートフルなお話。今までの個体と違い侵略用生体兵器ではないので、求めるままに電気を食べさせていたらあんなに大きくなってしまった、というのがまた新しい設定ですね。ネロンガみたいに電気を食っていたエリーですが、エレキングって本来電気ウナギと同じように体内に発電器官があって、電気を食うどころか自前で発電することができるはずなんですが、この宇宙のエレキングはそこが違うのか…。

 

 エリーに電気を食わせるため、対災害用バッテリー「MEGA-EARTH」をこっそり持ち出そうとしたイチカを叱ったうえで、「もっと組織のことを信用して頼ってほしい」とかっこいいことを言った隊長でしたが、「MEGA-EARTH」の電力は餌にするには強すぎたため暴走を開始。デッカーとミクラスが対処に当たるも、例によってミクラスは放電攻撃であえなくダウン。今度こそリベンジできるかと思ったんだけどなぁ…。デッカーもピンチに陥ったところで、新たな力・ミラクルタイプに変身。その力で余分な電力を全て吸い上げたことによって元の幼体に戻され、今後はカイザキ副隊長の指導の下、再び巨大化しないように食生活の改善指導を受けることに。単なる悪い侵略者だけでなくいい奴もおかしな奴も、いろんな宇宙人が出てくるのもダイナの魅力でしたけど、デッカーもそのマインドは受け継いでいてくれるようですね。

暴太郎戦隊ドンブラザーズ ドン22話 感想

 前回に引き続き、ソノザによって缶詰め状態で初恋ヒーローの続きを描かされるはるか。本人もやる気は十分なのだが、どうもスランプらしくなかなかソノザの心を動かすようなものは描けない。そのうちに、話ははるかが盗作者扱いされた原因となった漫画家・椎名ナオキを連れてきてのマンガ対決に発展し…。

 

 強制的に始まった缶詰め漫画家生活にも関わらず、これを漫画家としてのステップアップのための機会としてはもちろんのこと、脳人の心をも動かした自分のマンガで人類と脳人の懸け橋になりたいという壮大な夢を持つはるか。やっぱりこの子、漫画家としては岸部露伴並みの傑物ですね。しかしその熱意と裏腹に出てくるものは強引で説得力がないを通り越してもはやシュールな内容ばかり。そのマンガ世界を映像で見せられるんですから、視聴者はいつも以上に困惑しきりです。しまいにははるかの脳内で例の神輿天女の格好をしたはるかが「私はスランプ! スランプ娘~!」などと踊り狂うイメージまで見せられることに。まぁ確かに、スランプというのはアイディアが何も出てこないというばかりではなく、なんか変なイメージは湧いてくるんだけどそれを作品としてうまいことまとめることはできないというタイプのもありますからね。そんなはるかに、「人間というのはこんなに簡単に恋に落ちるものなのか?」とか、もっともな指摘をビシバシつけていくソノザ。人間の感情に疎い人外だからこそ、人間の感情描写として説得力に欠けるものには的確な指摘ができるというのは、本当に意外なかたちで敏腕編集者としての才能が開花しましたね。ソノイやソノニと違って、長らくドンブラザーズの特定の誰かと絡むこともなく、どういう方向でキャラクター性をアピールしていくかが全く見えなかったソノザですが、こんなかたちでわずかな間に強烈な個性を発揮し、しかもそのトリガーとなったのがここまで接点のなかったはるかということまで含めて、やっぱりすごいですね井上敏樹は。

 

 で、話はそもそもはるかが盗作者呼ばわりされ、スランプに陥る原因となった謎のマンガ家・椎名ナオキを連れてきてのマンガ対決。劇場版にも登場したこの漫画家、なぜかウサギの着ぐるみを着て一切しゃべらない怪しすぎる存在ですが、今回さらに、はるかの得意料理であるビーフストロガノフをはるかのものと味まで同じに作るという、さらに謎めいた点が明らかに。対決は途中でヒトツ鬼が現れたために中断となり、はるかが戻るとそこにはソノザもナオキも姿はなく、ただナオキの原稿のみが置かれており、それを見たはるかが完敗を認めながらも必ずそれを超えてみせると決意する、熱血漫画家が主人公のマンガみたいな終わり方でしたが、この椎名ナオキの正体も、ドンブラザーズというそれ自体が謎だらけのシステムに深くかかわっていそうな気がしますね…。

仮面ライダーリバイス 第46話 感想

 今回のメインイベントはジャンヌのパワーアップになると思っていたのですが…。令和ライダーになってから必ず女性ライダーがレギュラー出演するようになりましたが、バルキリーは本編ではチーターとホーネット以外の形態は登場せず、サーベラは一切パワーアップなしだったので、主役ライダーと肩を並べるほどの強さを獲得したジャンヌは破格の扱いですね。

 

 ですがそれ以上に、ギフとの決着が本当についてしまったというのが意外過ぎました。大二絡みであれだけ長々と牛歩のような展開を見せておきながら、最初から悪の親玉として登場していたギフをこんなにあっさりと倒してしまうって、本当にどこからどこまでが当初の構想通りなのか、いよいよわからなくなってきました。で、番組が終わるまではまだひと月ほどあるわけですが…代わってラスボスの役になるのが、よりによってあの人!?

ウルトラマンデッカー 第4話感想

 GUTSホークとGUTSファルコンは合体してGUTSグリフォンになる…という機能がアサカゲから説明されるものの、データ収集段階でまだまだ実戦運用は先。そんな折、スフィアの影響か温泉が出なくなった温泉町の採掘現場から、奇妙なカプセルが発掘される。そしてそのカプセルが発した赤いガスの中から、モンスアーガーが出現した…!

 

 ダイナの登場怪獣の中でもファンの人気・知名度ともに高いモンスアーガーが登場。まだ4話なのにスフィアザウルス、スフィアゴモラ、モンスアーガーと新怪獣、もしくは既出の怪獣でも新規造形の着ぐるみをどんどん出してきているのがうれしいですね。ダイナの方のモンスアーガーはメラニー遊星に配備されていた自動防衛生体兵器でしたが、今回は同じメラニー遊星産でも、「勝手に宇宙に進出してくる不愉快な文明」の殲滅を行うための兵器の「実演販売用試供品」として送り込まれていたもの。「怪獣の通信販売かよ、ふざけるな!」とカナタが怒るのも無理はありませんけど、蚊やゴキブリが殺虫剤のCMを見たとしたら同じような反応をするんでしょうね。強敵ぶりも同じどころかパワーアップしており、火炎を吐いたり弱点の頭部を守る上にカウンターで電撃まで食らわせるシールドまで装備。デッカーを苦戦させたものの、哀しいかな生物兵器であるためにデッカーのフェイントに引っかかり目つぶしを喰らって怯んだ隙に頭にかかと落としを喰らい、ハネジローが操るGUTSグリフォンに頭頂部を撃ち抜かれトドメを指されることに。GUTSファルコンの翼に付いた火を間欠泉で消火したり、うるさいセールストークをやめないカプセルを殴って止めたり、デッカー=カナタであることがもろにふるまいに出るコミカルなシーンが楽しかったです。コミカルなやりとりを繰り広げながらも見事な連携を見せるカナタとハネジローの戦いぶりも、この作品ならではのものになりそうですね。

暴太郎戦隊ドンブラザーズ ドン21話 感想

 いつものようにサルブラザーに変身して人助けをした真一。それを目撃した強面の男たちに拉致されてしまうが、突如車で乱入してきた白井という男に助けられる。白井は真一に自らが先代のサルブラザーだと名乗るが…。

 

 マスター曰く、本当にドンブラザーズのメンバーだと認められるには、ただ選ばれただけではなく、そのうえで一ヶ月の間ヒトツ鬼と戦うことが必要とのこと。私欲に走り力の使い方を間違えた者は自動的に力が消滅してしまうようになっていて、今のドンブラザーズが揃うまでに約5000人もの人間が脱落していった。今のドンブラザーズのメンバーも、それぞれ私欲に走るところはあるけれど本質的には人助けの精神があり自ら戦いに身を投じることができる、というところは繰り返し描写されてきましたし、タロウの言った通り、お供たちは実はすごかったのですね。まぁこの世界の住人、あまりにしょうもない理由でヒトツ鬼になる奴が結構いるので、お供たちのような人間が希少だというのはなんとなくわかります。ドンブラザーズというシステムの一端がまた明らかになりました…けどマスター、いつものようにクールな顔で説明してたけど、その後ろにある写真集。結局本屋では売れなくて在庫を押し付けられたようにしか見えないぞ。

 

 金銭を嫌い、物欲がなく、気ままに俳句を詠みながらその日その日を生きる風流人…かと思いきや、なにかとタロウに一泡吹かせようと機を伺っていたり、前回のように他のお供たちと一緒に天狗になったりと、物欲や金銭欲以外のところでは案外俗な部分が多いところを見せてきた真一でしたけど、今回は久しぶりに浮世離れした面の方に描写が向きましたね。特撮ヒーロー番組について脚本家にまで興味のある人ならご存じだと思いますが、井上敏樹という人は見た目が完全にヤクザにしか見えない人で、そのヤクザみたいな脚本家がとうとう日曜の朝の子供向け番組にヤクザを出してしまった…と思ったら、その正体はラーメン屋でした。で、これまた井上敏樹という人の仕事を知っている人ならご存じだと思いますが、食べ物に関係する話の場合、この人はいつも以上にイカレた話を書くというのが定番になっていますが、今回もその例に違いはありませんでしたね。人に空想を強制するって、どこから生えてきたその能力。あと店にやってきて「空想のラーメン」を注文する客なんて、金にもならない客以前の単なる邪魔者でしかないはずなんですが、どうして店主はあんなに愛想よく対応できるんだか。結局「空想のラーメン」でいい話風にまとめたけど、そんなので誤魔化される我々ではないぞ。

 

 一方そんなカオスな展開と並行するかたちで、前回初恋ヒーローを読んで未知の感情(おそらくオタクが「尊い」と呼ぶもの)に目覚めたソノザは、はるかを拉致して続きを描くことを強要。映画「ミザリー」みたいな展開ですが、ソノザが敏腕編集者みたいなことを言い出してるので、恐怖もへったくれもないですね。こっちはこのまま次回に続くようですが…。

仮面ライダーリバイス 第45話 感想

 ギフの封印に成功したものの、これで本当にすべてが終わったのか、不安を隠しきれない一輝。大二とヒロミはギフの空間から落ちてきた繭の中からオルテカを拘束する一方、突如出現した羽虫のような生物が人々の体内に侵入し、次々にギフテリアンを生み出し始める…。

 

 あれでギフを倒せたと信じていた視聴者は皆無でしょうけど、当然のように活動を再開するギフ。羽虫が耳から人間の体内に侵入してギフテリアンに変貌するって、ブラックサタンのサタン虫ですか。まぁ今回は最終章の始まりという位置づけか、ほとんどがギフテリアンと再生デッドマン軍団との戦いに終始しましたけど、ラブコフに起こった異変は予想外でしたね。背中のアレは前にも一瞬映ったことがありましたけど、そのときはてっきり映ってはいけないものが映ってしまったとばかり思ってましたが、まさか脱皮(?)の兆候だったとは。しかし、アギレラとの最後の戦いのときもそうでしたけど、いくらラブとかコブとかしかしゃべれないとはいえ、自分の悪魔の気持ちを汲み取るのが下手ですねさくら…。