BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

ウルトラマンデッカー 第7話感想

 トリガーでのZ客演回と同じく、デッカーでも早くもトリガーの客演が実現。ダイナとティガの共演は劇場版まで待たなければならなかったのと考えると、こんなに早く実現するのはやはり驚きますね。冒頭では地球と同じくスフィアからの攻撃を受けている火星の状況と、そこで人々を守り戦っている旧GUTS-SELECTメンバーたちの様子が描かれましたが、8年経ってもやはりアキトは万能ですね。問題となっていたスフィアのバリアについて、スフィアのデータを取り込んだカードを使って一時的にスフィアに擬態することでパスするなんて、思いついてもこんなに簡単に実現できるのは彼ぐらいなものでしょう。もし彼が地球にいて新生GUTS-SELECTに協力していたら、あっという間にいろんな問題が解決してしまいそうなので、地球に留まらせることにしたのは正解ですね。

 

 そして地球へとやってきたトリガーとデッカーの共闘が実現。触手に絡め捕られたデッカーをトリガーが救うシーンは、劇場版ダイナのクイーンモネラに取り込まれたダイナをティガが救うシーン、変身を解除したカナタとケンゴが出会うシーンは、ダイナ本編終盤のアスカとダイゴが出会うシーンを彷彿とさせるものになっていたのが心憎いですね。そしてこの2人のウルトラマンを向こうに回して戦うのは、スフィア合成獣として蘇ったメガロゾーア。しかも、中にはなんとカルミラが…? あれで成仏してなかったとなると、さすがにもうどうしようもなさそうですが…。

暴太郎戦隊ドンブラザーズ ドン25話 感想

 久しぶりの雉野主役回。イヌほどではないとはいえ、彼も日頃からひどい目に遭っているのが主役回となるとより一層ひどい目に遭う傾向がありますが、今回はなんと会社をクビに。にしても、子ども番組とはいえとても令和とは思えないぐらい勤め先の会社の描写がとんでもないですね。現実の会社は上司の一存だけで社員をクビにすることなんてできないし、社員の不始末で取引先に損害を請求されても社員個人にその損害賠償を求めてくることなんかないでしょう。仮にそんな会社が実在したらそれはもうブラック企業どころか全く法律を守る気のない会社以前に非合法組織ですから、雉野はさっさとこんなところ辞めるべきでしょう。まぁそんなこんなでいくつものバイトを掛け持ちせざるを得なくなり、疲労困憊した雉野の「懐の具合が悪い」「首が回らない」という言葉を「お袋が首の病気」と異次元の勘違いをしたタロウ、さらにそれを経由してはるかと真一まで仕事を増やし過労死寸前になるという、相変わらずの予測不能井上敏樹劇場でした。ほんと、変なところで一致団結するな、こいつら…。

仮面ライダーリバイス 第49話 感想

 狩崎の問題も解決し、残る最後の問題は…バイス。まぁ、一輝が変身して戦うほど家族の記憶が失われていくことの原因がバイスとの契約である以上、この設定を出した時点でバイスについてどう決着をつけるか、というのはいずれ避けては通れない問題であり、順番的に敵が全ていなくなってからというのも当然ではありますね。家族の記憶が全てなくなったはずなのになぜまだバイスが存在しているのか?という疑問は言われて気が付きましたし、「一輝がバイスのことを家族だと思っているから」というのも納得はいきました。あとは来週、実際にそこにどうケリをつけるかですが、よほど見事な幕切れを見せてくれない限り、仮面ライダー剣みたいに最終回で逆転サヨナラホームラン、という感じにここまでの評価を覆すことは難しいでしょうね…。

ウルトラマンデッカー 第6話感想

 天変地異の前触れとされるサザメダケの花が咲き、空には金色の虹がかかる。相次ぐ異常事態に呼応するように、地底怪獣パゴスが出現。市民を避難させながらの戦闘の中で、リュウモンは負傷してしまうが…。

 

 サザメダケの花、金色の虹、地元の言い伝えを語るおばあちゃんと、パゴスが初登場したウルトラQの「虹の卵」の要素を冒頭から取り入れてきた話でしたが、最終的にはパゴスだけでなくテレスドングドン、果てはツインテールの群れと、Q~帰ってきたウルトラマンを代表する地底怪獣が勢ぞろいする大盤振る舞いの展開となりました。街の地下に巨大空間があって、そこにあんなにたくさんの地底怪獣たちがひしめき合ってたって、よく今まで何事もなく暮らせてきましたね。さすがにあれだけの数の地底怪獣をデッカー一人で相手するのはハードすぎると思いましたが、相変わらず強力なナースキャノンがほとんどの怪獣を薙ぎ払ってくれました。トリガーに引き続き、ウルトラマンと防衛チームのパワーバランスがうまくとれていますね。それにしてもグドンは、いつの間に目からビームなんか撃てるようになったんだか…。

 

 地底怪獣たちとの戦いと並行して、いつもクールでストイックなリュウモンの過去と内面の掘り下げが行われましたね。人命救助に携わる以上、自分たちにミスは許されない…気持ちはわかりますしその心構えは立派ですけど、そういう考えだといざ何かあった時に心が折れてしまうぞ、という危惧はありますね。機動警察パトレイバー後藤隊長が言っていた通り、自分たちの仕事は既に問題が発生した状態から始まる(警察なら既に犯罪が起こった後、防衛チームなら既に怪獣が出現した後)以上、本質的には手遅れなものであり、その中で不幸にも手遅れの犠牲者が発生してしまっても、それは組織全員で「背負って」「そのうえで先を見ていく」しかない、という心構えでなければこういう仕事はやっていけないと思うんですけどね。

暴太郎戦隊ドンブラザーズ ドン24話 感想

 いつものように届け先で「何か困ったことはないか」と尋ねるタロウ。しかしその時の届け先の女性は、息子が家を出ていった寂しさからタロウを息子だと思い込んでしまう。今までに経験したことのない事態にさしものタロウもどうすべきか困り顔だったが、真一たちは彼女を元気づけるため、タロウに息子のふりをすることを提案する…。

 

 タロウの主役回は、嘘がつけない、嘘をつく必要もないと思っていたタロウが、「嘘も方便」であることを学んでいくことがテーマとなっていますね。しかしまぁ、今回は主役であるタロウ以上に真一の器のなさの露呈ぶりが酷かったというか。自分の生き方を否定されて、タロウに代わってしゃべるという仕事を放棄した挙句、戦闘でジロウに八つ当たりするって、さすがに器が小さすぎるぞ。今回も途中はあれだけカオスだったのに、最後は何かいい話を見せられたような感じで終わるのが、やっぱりなんだか巧妙な詐欺に引っかかったような気分になりますね。

仮面ライダーリバイス 第48話 感想

 降って湧いたように始まった狩崎暴走編ですが、ギフ以上にあっけなく決着がついてしまいましたね。途中、ウィークエンド秘密基地の上に建ってる家が狩崎親子の暮らしていた家だったということが判明しましたが、自宅の地下に秘密基地を作ってたのかダディ…。秘密基地には狩崎も何度も来ていましたけど、かつての自宅の地下に父がこんなものを作っていたことを知った時の心境はどんなものだったのか。その家にあった隠し部屋、果たしてどんな秘密が…と思ったら、単にダディの親バカぶりが詰め込まれただけの部屋だったのは拍子抜けでした。結局、そこで見つかった絵が狩崎を救う決め手にはなりましたけど、でも父が自分に悪魔を埋め込んだことを自分を支配するためだったと言った狩崎に対して、一輝が「それは父親の愛だ」という主張はいくらなんでも無理がありすぎましたね。感情を爆発させて身も世もなく号泣する濱尾さんの熱演が文句なかっただけに、物語に説得力がないのが余計に残念でした。

 

 そして、両親に続きとうとう大二とさくらについての記憶まで失ってしまう一輝。しかしこれも、例の大二関連のぐだぐだと、今回の狩崎の暴走という、ギフとの戦いとは関係ない戦いで余計な変身を強いられなければ避けられた事態だったのでは…。

暴太郎戦隊ドンブラザーズ ドン23話 感想

 翼主役回…となれば、もはや彼が酷い目に遭う話、というのがもはや、視聴者の間でも暗黙の了解となってきていますね。前回の次回予告から、どうやらイヌブラザーの姿から元に戻れなくなるらしい、というのはわかっていて、長年スーパー戦隊を見続けてきた人なら、敵からの何らかの攻撃を喰らってそうなるんだろう、と予想するでしょう。しかし、そんなセオリーが一切通用しないのがこの番組。冒頭で、飼い犬が交通事故で死んだ現場に花と水を供える少年と出会い、雉野夫妻が手を合わせる。で、その後ヒトツ鬼が出現し、戦いの中でイヌが偶然吹っ飛ばされた先がその現場で、落下の拍子でお供え物を壊してしまい、それによって犬の祟りに遭ってしまう…って、予想できるかこんなもん! 怪人とは何の関係もない犬の祟り(しかも祟りというおどろおどろしい響きとは全く似つかわしくない可愛いコーギー)によってピンチに陥るヒーローなんて、おそらく前代未聞でしょう。しかもこの祟り、単に変身できなくなるどころか、時間とともにどんどん身も心も犬化していき、最終的には本物の犬と化してしまうという恐ろしいもの。だからコーギーの呪いにしては凶悪すぎるって。

 

 一方、一度故郷に戻り、幼馴染からの応援を受けて戻ってきたジロウ。あの幼馴染たち、当然の反応としてジロウのヒーロー願望には呆れているものの、自分たちと違って幼い頃からの夢を追い続けているひたむきさを持ち続けている点に関してはちゃんとジロウを大したものだと思っているのが偉いですね。戻ってきてヒトツ鬼との戦いに加わろうとしたところ、なんとあの闇ジロウが本体から分離。これは大二とカゲロウのように、どちらが生き残るかを賭けたバトルが始まる流れだ…と誰もが思ったことでしょうが、なんとそのまま二人のジロウは共闘を開始。共闘というより、勝手に暴れようとする闇ジロウをジロウが手綱を握りながら戦っているような感じでしたが、二人はロボタロウにまで変身してヒトツ鬼を撃破するのでした。

 

 そんな流れとは切り離され、とうとう本物の犬になってしまい一人の少女の飼い犬になっていた翼。そんなとき、再び事故現場を通りかかったみほが壊れていたお供え物を片付けて手を合わせたことでコーギーの霊が成仏したのか、元に戻る翼。突如戻ったことに特に声を発することもなく、そのままドッグフードを食う翼と頭をなでる少女、というシュールすぎる終わり方。一人だけ他のドンブラザーズのメンバーと切り離されてることでいろいろ割を食ってきた翼ですけど、いよいよそれがのっぴきならないところまで来ているぞ。早くどうにかしてくれ…。