BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

仮面ライダーガッチャード 第29話感想

 蓮華の故郷の村で起きた妖怪騒ぎ。妖怪の正体だったケミーは宝太郎たちによって回収され一件落着…かと思われたその時、村長の悲鳴が響き渡る…。

 

 いきなり犬神家状態の村長が発見されるという、前回にも増してトンチキな幕開け。加治木はいきなり名探偵みたいな振る舞いを始めて尊敬していたはずのスターシャイン星野をさしたる根拠もなく犯人と言い出すし、その加治木も星野共々村人たちによってさしたる根拠もなしに犯人扱いされ蔵に閉じ込められるしで、のっけからカオス極まれりです。まぁ加治木はおかしな奴ではあっても悪い奴ではないので、無実を信じる宝太郎たちは真犯人捜しに乗り出すことに。そうこうしてるうちに地上げ屋、そして加治木と星野も変なポーズをとらされたまま膠着状態で発見され(あんなおかしな状態で発見された加治木に対してまるで死んだみたいな本意気の反応ができる宝太郎もすごいですが)、さらにキュウビマルガムが出現。宝太郎は変身して交戦するも、のらりくらりとした反応しか返さないキュウビマルガムに違和感を覚えつつ、逃走を許してしまうことに。

 

 変なポーズをとらされて発見された被害者たちが皆ある方向を指さしており、それが村の守り神であるお狐様を祀った祠のある場所であることに気が付いた蓮華によって、祠へ向かう一行。果たして再びキュウビマルガムが出現し、さらに闇の球体を放ってりんねと蓮華とおばあちゃんを閉じ込めてしまう。しかし蓮華は星野から取り上げておいた5つのコズミックケミーの力を借りて脱出に成功。蓮華からコズミックケミーを託されたプラチナガッチャードはキュウビマルガムにライダーキックを放とうとするが、なぜかキュウビマルガムは岩の前に立ってよけようともしない。そしてガッチャードのライダーキックは背後の巨岩ごとキュウビマルガムを打ち砕いたが、なんとそこから温泉が噴出。それによって宝太郎たちは、一連の事件は廃村の危機を救うためにお狐様がケミーの力を借りて起こしたものであったことを悟るのであった…。うーん、いい話みたいにオチをつけたけど、地上げ屋はともかく特に悪いことをしてない加治木や星野や村長まであんな目にあわせてるあたり、村を守ることは考えてても人間についてはあんまり忖度しないあたり、やっぱりお狐様も人外だったというか。そして加治木におだてられスターシャイン星野改め探偵シャーロック星野として活動を宣言して去っていった星野ですけど…たぶん次の出番はないな、きっと。

爆上戦隊ブンブンジャー バクアゲ4

 「謎のタイヤ人間」として巷でもすっかり有名になったブンブンジャー。ある日未来はトラックに撥ねられそうになった子供を変身して助けるが、その直後に錠に手錠をかけられ逮捕されてしまう。連行された先のISA(国際宇宙対策機構)では調査官の調がブンブンジャーについて根掘り葉掘り尋ねようとするが…。

 

 日夜ヒーローと怪人が街中で戦いを繰り広げるどころか、巨大ロボと巨大化した怪人の戦いまで行われる。数あるヒーローの中でもそんな秘密もへったくれもない派手な活動を行っているのがスーパー戦隊というヒーローなのですが、彼らに対する一般市民や公的機関の反応や対応についてはぼんやりとしか描かれないのが普通。しかしなんとブンブンジャーでは4話にして戦隊の存在が一般社会に知れ渡っているし、公的機関もその正体についてつかもうと動いているという、この作品のノリとは正反対にちゃんとした描写がされることに。しかもブンブンジャーだけでなくハシリヤンまでTVカメラの前で思いっきり存在をアピールするし、敵も味方も秘密に活動する気ゼロですね…。まぁおかげで、怪人に苦しめられる市民の助けを求める声に応えて颯爽と現れるヒーローという、王道すぎてかえって今では見られなくなった熱いシーンを見ることができましたが。ブンブンジャーが苦魔獣と戦い、そのあいだに錠が市民を避難させるという連携で事なきを得、錠を連絡役とすることでブンブンジャーとISAは協力関係を結ぶことになりましたが…。

仮面ライダーガッチャード 第28話感想

 グリオンを倒し、錬金アカデミーを取り戻した宝太郎たち。一方蓮華は休日を利用して幼い頃に育った祖母の住む村へと帰省するが、そこで「妖怪」に遭遇。蓮華からの連絡を受けて宝太郎とりんねも村へとやってくるが、そこに怪しい退魔師(と加治木)まで現れ…。

 

 壮絶を極めたグリオンとの戦いも終わり、ちょっと息抜き…というわけではないですが、いい意味で気の抜けた話ですね。というか、田舎の村に胡散臭い退魔師が現れるとくればもう完全にTRICKのド定番のパターン。そしてその胡散臭い退魔師ことスターシャイン星野を演じるのは、ウルトラシリーズファンにはもはやおなじみどころではない青柳尊哉氏。しかも監督がおそらくこの国の監督で最も彼の演技を引き出せるであろう田口監督とくれば、これはもう鉄板ですね。その期待通りに、ジャグジャグさんで培った胡散臭い男役としてのポテンシャルを遺憾なく発揮してくれました。あんなに胡散臭いのに、ケミーが近づいてもマルガムにならないということは悪意がないというのがまた笑えるんですが。

 

 村に現れた妖怪の正体は案の定ケミー。グリオンがいなくなった途端にまたわかりやすい悪人(地上げ屋)が現れてマルガムにされる流れに戻りましたね。村を廃村にして産業廃棄物の最終処理場にしようという計画が判明したものの、とりあえずケミー騒ぎは片付いた…と思った矢先に、また悲鳴が…。

爆上戦隊ブンブンジャー バクアゲ3

 バイト先の男の子のおばあちゃんへのプレゼントを届ける、という仕事を引き受けてきた未来。自分で請けた仕事だから自分の力で届けろ、と大也に車を借りることを断らわれた未来は、仕方なく自転車でおばあちゃんの家に向かうことになるが、その途中で苦魔獣が現れ…。

 

 今回は未来が主役の回。大也と射士郎が苦魔獣と戦ってるところに出くわしても「頑張る!」とにこやかにサムズアップして行ってしまうのには笑いました。前回射士郎に置いてかれた件の仕返しとしか。未来を追って苦魔獣も追いかけて行ってしまったので、彼女が囮役を引き受けたと考えた大也。射士郎と同じく絶対そこまで考えてないぞ…と思っていたら、案の定なんも考えてませんでした。彼氏を捨ててその場のノリでブンブンジャーになった女だぞ、何をいまさら。まぁそういう予測不可能なところこそ大也が彼女を仲間に入れた理由だったわけで、結果オーライでしたが。

 

 さて、ここまでブンブンジャーとハシリヤンの戦いに巻き込まれ毎回ひどい目にあってきたお巡りさん、錠ですが、交番に戻ると国際宇宙対策機構の調査官を名乗る女性・細部調が彼を待っていた。果たして彼女の目的とは…。

仮面ライダーガッチャード 第27話感想

 最後のレベルナンバー10のケミーを手に入れ、最終目的である暗黒の扉を開くべくウロボロス界へとやってきたグリオンたち。それを阻止すべく、テンライナーで同じくウロボロス界へとやってくる宝太郎たち。今ウロボロス界を舞台に、決戦の幕が上がる…。

 

 ついにやってきた前半最大の山場。ここへ来てついにグリオン様の目的が明らかになりましたが…あまりのしょうもなさに唖然となりました。そりゃあ確かに錬金術師が金を創ろうとするのには何の不思議もありませんけど、だからって世界まるごと金に変えようって…宝太郎にちんけな望みだと言われても仕方ありませんよそりゃ。アトロポスやクロトーはそれを知ってて付き従ってるんでしょうか。悪いこと言わないからラケシスみたいにさっさと離れた方が身のためですよこんなの。

 

 ドレッド参式に変身して圧倒的なパワーでガッチャードたちを倒しガッチャードライバーを奪い取ったグリオンでしたが、ここでようやくミナト先生が駆けつけ、それをきっかけに形勢逆転。先生、そんな調子だとどこかの誰かさんみたいに肝心な時しか役に立たない男と呼ばれるぞ。そして宝太郎の奮起を促す声がケミーたちに届き、レベルナンバー10の力を得てクロスホッパーへと進化したホッパー1の力で、アイアンガッチャードからプラチナガッチャードへと変身する宝太郎。全てを金に変えるという、あくまで錬金術師の枠組みを超えることのできないグリオンに対して、鉄を白金に変えるというさらなる錬金術でもってその上を行く宝太郎、という構図が痛快ですね。ケミーたちの力を駆使して、ドレッド参式を追い詰めるプラチナガッチャード。全てのケミーの力を使えるというのは、フォーゼのコズミックステイツなどを思わせる、平成なら最強フォームであってもおかしくない能力ですね。そしてついにプラチナガッチャードに倒されたグリオンは、暗黒の扉から出てきた謎の巨大な腕に掴まれてそのまま引きずり込まれてしまいました。暗黒の扉はその後に閉じて危機は去りましたが、あれは一体なんだったのか…。

爆上戦隊ブンブンジャー バクアゲ2

 大也たち届け屋に新たに舞い込んできた仕事は、極秘で来日した某国の大統領に極秘資料を極秘で届けるという、やたらと極秘だらけの仕事。入ったばかりの未来は大仕事の予感に大はしゃぎだが、そんな彼女に射士郎は認めてないぞと冷たい態度。ともかくも資料を受け取りに待ち合わせ場所に向かう2人だったが、そこにハシリヤンが生み出した苦魔獣・ソウジキグルマーが現れ周囲のものを手当たり次第に吸い込み始め、遂には依頼人が持っていた資料までが吸い込まれてしまう…。

 

 前回未来の服を買うためにブティックごと買い取ったことからもわかるとおり大也はものすごい大金持ちらしく、ブンブンジャーの秘密基地も彼の豪邸の地下にあることが判明。大富豪が個人でやってるヒーローってアメリカではアイアンマンやバットマンなんかがそうですけど、日本では割と珍しいですね。しかもブンブンジャー自体、ブンブンが大也のところにやってきたのがきっかけで始めたもので、ハシリヤンがやってきたこととは無関係らしく、悪の組織の出現とは無関係に結成された戦隊というのもまた珍しいです。新入りの未来に対してわかりやすく冷たい態度をとる射士郎、こういうクール系ブルーはいずれ面白おかしくいじられることになるんだぞ…と思いましたけど、一瞬フラッシュバックした彼と大也の過去を見る限り、どうやらゴーカイブルーみたいな過去があるようで、そうなるとまた事情が違ってきますね。この戦隊、いろいろと謎が深そうです。

 

 で、今回は掃除機怪人に吸い込まれた極秘資料をどうやって取り返すか、というのが目玉でしたが、未来を置いてどこかへ行ってしまった射士郎。そしてブンブンワゴンに乗って戻ってきた彼はソウジキグルマーをマジックハンドで拘束するとそのままスクラップ置き場へと運搬。反射的に周囲のスクラップを片っ端から吸い込み始めたソウジキグルマーだったが、とうとう吸収量の限界に達してノズルを詰まらせてしまう…と、ここまでの全てが射士郎の立てた作戦通りだった、というのはまぁいいんですが、別にそれならそれでちょっと車取ってくるぐらい一言言ってくれたっていいじゃないですか。あと、吸収量に限界があるのはサイクロン式とかそんなことに関係なく掃除機はみんなそうでしょうに。そして例によって、このスクラップ置き場も持ち主から買い取っていたというのがまたとんでもないですね。できる限り一般市民を戦いに巻き込むまいという姿勢はヒーローとして見上げたものですが、そのやり方がマネーという名の力押しというのが面白い。そして結局、射士郎が未来を置き去りにしたのも時間稼ぎを彼女に任せた、要は彼女を仲間として認めているってことだとまとめてしまった大也も、この戦隊のリーダーとしてふさわしい剛腕ですね。

仮面ライダーガッチャード 第26話感想

 いよいよ最終的な目的達成のために動き出したグリオン。そのために必要な最後のレベルナンバー10・ガイアードを確保するため、自らが保持していたドラゴナロスのカードを使って生み出したドラゴンマルガムを送り込む。その強さは強大で阻止に赴いたライダーたちが次々に倒される中、その前に立ちふさがったのは…。

 

 前回ミナト先生の始末を命じられたラケシスでしたが、いよいよグリオンについていけなくなっていた彼女は逆に先生に一緒に逃げることを懇願。しかし、それを見抜いていたグリオンによって派遣されたアトロポスとクロトーがその前に立ちふさがる。ミナト先生やラケシスの反抗心に気づいてないんじゃないかと思っていたグリオン様ですが、いくらなんでもそこまでのんきではありませんでしたね。このまま行くとマスターロゴスみたいになりかねなかったのでそこは一安心。結局ラケシスは戦闘のどさくさに紛れて逃亡に成功しましたが、冥黒の三姉妹が分裂したあたり、いよいよ中盤の山場という感じがしますね。

 

 そして強敵ドラゴンマルガムの前に立ちふさがった風雅が変身した仮面ライダーウインド。バハムートとブラックホールという2つの強大な力を使って変身しているだけあって、ガッチャードたちを圧倒したドラゴンマルガムも華麗な空中戦の末に赤子の手をひねるように倒してくれました。しかしその風雅も、戦闘後に変身を解除した隙を狙ってグリオンが仕掛けてきた一撃に倒れることに。なんかグリオン様、他人の隙を突いたり弱みに漬け込んだり、こんなやり方ばっかりですね…。悪役としてはこれでいいのかもしれませんけど。ただ、消滅した風雅は実は魔力で作られた義体だったようで、本人はどこかで無事らしいのは幸いでしたね。