BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週のウルトラマンR/B 第25話感想

 ついにやってきたルーゴサイトとの最終決戦。カツミとイサミはミオによって強制的に変身解除させられてしまうが、二人は自らの身を犠牲にルーゴサイトを異次元に封印しようとするミオを説き伏せ、封印をも自ら破って再びウルトラマンへと変身する。そしてアサヒもまた、自身さえ忘れていた自らの正体を思い出し・・・。

 とうとう最終回まで引っ張ったアサヒの正体という謎。その正体は、カツミとイサミのもとへクリスタルとジャイロがやってきた時、同時に生まれたクリスタルだった・・・うーん、理屈は何となくわかるんですが、わかるようなわからないような真相でしたね。他のクリスタルとは違い彼女だけが人間の少女の姿をもって現れたのは、異次元から出られなかったミオの、カツミとイサミを近くで見守りたいという願いが作用してああなったということでしょうか。

 「家族」というテーマを打ち出して始まったルーブですが、家族という内向きの集団をメインにしたことで、世界観の広がりがあまり感じられずこじんまりとした作品になってしまったことは否めませんね。アサヒやウシオがもっと最初の頃にカツミとイサミがウルトラマンであることを知って積極的にサポートする展開になっていたら、また違っていたのかもしれませんけれど。基本的には前半は湊兄弟VS愛染、後半は湊兄弟VSサキという、個人間の対立が主軸となったことも、周りの世界を置いてけぼりにして狭い人間関係の中で物語が展開しているように感じられる一因だったと思います。まぁそれに関していえばオーブやジードも似たようなもののはずなんですが、ルーブの場合はさらに狭苦しさが強く感じられるんですよね。めんどくさいウルトラマンオタクだった愛染、かつてはウルトラマンの妹だったサキと、ベリアルのような絶対悪ではないユニークが敵のキャラは面白かったのですが、絶対悪ではないがゆえに、ちゃんと話し合って相手と理解し合うように双方が努力すればもっとなんとかなったんじゃないか、というもどかしさを感じる結果にもなりましたね。

 残念ながら個人的にはジードのように傑作とは言い難い作品となりましたが、まだジードとの共演を描く劇場版が残っているので、そちらも最後まで楽しみにしたいと思います。そして、いつかオーブとの共演が実現することも願っております。