BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の仮面ライダージオウ 第31話感想

 全国配備へ向けて性能試験中だったG3ユニット。その実験場がアナザーライダーによって襲撃されたことをニュースで知ったソウゴたちは、アナザーライダーを迎え撃つためG3ユニットの演習場へとやって来る。一方同じ頃、同じニュースを聞かされた一人の男が、フランスから日本へと帰国しようとしていた・・・。

 

 ブレイド編に続きアギト編。今回もブレイド編同様、オリジナルの設定が丁寧に生かされてますね。なぜいまさらG3を?という疑問に対しても、いわゆる「枯れた技術」であるからこそ信頼性があるという理由付けもされていました。アギトの最終回で語られていたG5ユニットはどうなったんだという疑問はありますが。ちゃんとレストランAGITΩも登場し、そこで働いている真魚ちゃんのセリフからも、このジオウ世界でもアンノウンとの戦いがあったことがわかりますが、一方で、かつての木野さんが変身したアナザーアギトにそっくりなアナザーアギトを目撃した尾室が、まるで初めて見たような反応を見せていましたし、どこまでが我々の知るアギト本編と共通しているかは少し曖昧ですね。

 

 一方、ジオウ側の方ではツクヨミにスポットライトが当たることに。彼女がもともと記憶喪失だったことが語られ、さらにアナザーアギトに襲われた際、タイムジャッカー同様の時間停止能力を無意識に発動するという展開に。オープニングでタイムジャッカーたちのいる階段をツクヨミが降りていくカットがありますが、やはり彼女はタイムジャッカーと何らかの関係があるのでしょうか。ただ、わざわざスウォルツがその能力を確かめるためにツクヨミにアナザーアギトをけしかけたところを見ると、彼女が何者であるかはタイムジャッカーも知らないようですね。このツクヨミ絡みの展開、彼女が記憶喪失というのは言うまでもなく翔一の設定と同じですし、本人に自覚のない能力のために怪人に襲われるという展開も、アギト本編でアンノウンに襲われた被害者たち(超能力者)と共通しており、ちゃんとアギト本編の要素をジオウの方に取り入れているのは、相変わらず見事な手際ですね。

 

 アナザーアギトの前に窮地に陥ったツクヨミ。そこに現れて彼女を助けたのは、フランスから帰国した翔一だった。この場面、オルタリングの変身待機音を響かせながら闇の中からゆっくり現れてくる演出が、明らかにアギト第1話でのアギトの初登場を意識しているのが嬉しいですね。しかし、多数のアナザーアギトを引き連れて彼を包囲したスウォルツは、アギトの力を手に入れることが真の狙いだと語る。今までだったらアナザーライダーを生んだ時点でオリジナルの力を奪っているはずなのにこの展開。もはや完全にセオリーを崩しに来ていますね。