BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 第11話感想

 いよいよ今回から原作2巻、炎龍編に突入。日本との戦争を終わらせることを決意したピニャと協力し、帝国内の主戦派の切り崩しに取り掛かる外務省の菅原。一方、はじめは難民キャンプがあるだけだった自衛隊の基地の外には、一つの街が形成されつつある状態。アニメだけ見ているとイタリカ攻防戦や参考人招致などがあった間にいつの間にか発展してきた印象ですが、もとはと言えばレレイ達避難民が必要に迫られて自衛隊や商人たちを相手に商売をしている間にあれよあれよという間に大きくなったもので、三人娘が実質的なトップに立った都市づくりが行われています。このあたりの経緯にはシムシティや企業経営シミュレーション的な楽しさがあって個人的には本筋よりも面白いのですが、省略されてしまったのはいたしかたないとはいえ残念なところ。

 今回からクローズアップされるのは、いまだ父の死を受け入れることができずに精神的な問題を抱えているテュカ。何とかしてやらなければという黒川の進言に対して、最後まで責任を取れる保証のない人間が迂闊に手出しをするべきではないと否定する伊丹。ここでも安易なヒューマニズムには従わない伊丹の特異な性格が描かれていて、これには彼が自衛官であるというだけではなく、彼の過去にあった出来事もかかわってくるのですが。そんな伊丹の思惑とは裏腹に、新たにアルヌスに来訪したダークエルフのヤオ。彼女の来訪を機に、物語は再び動き出します。