BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 第20話感想

 皇帝に代わって権力を握り、秘密警察のような組織を動かして講和派の貴族に対する弾圧を開始したゾルザル。講和派の中心人物であるカーゼル公を匿っていたシェリーの家にもその手は及び、両親を失った彼女はカーゼル公とともに菅原を頼って日本への亡命を試みるが・・・。

 伊丹たちの出番は冒頭だけで、菅原とシェリーの物語にほぼ丸々一話を費やした思い切った回。ここは原作でも外務省サイドの主役ともいえる菅原の最大の大舞台なので、当然といえば当然の話ですが。国益を最優先に行動すべき外交官としての本分をかなぐり捨ててでも、自分を頼って助けを求めてきた少女を救った菅原の漢気が光った回でした。杉原千畝もそうですけど、外交官として後世に名を残す人ってこういう人なんですよね。国の方針に逆らったうえ、そうしなければならなかったとはいえ公衆の面前で12歳の少女を俺の嫁宣言したことで、まっとうな方法での出世の道は閉ざされたと思いますけど、シェリーのようなあらゆる面で将来有望な嫁を貰えるのなら些末なことでしょう。これまでに見せた交渉上手ぶりからすれば、彼女は成長すれば日本の外交上手ごわい相手になるのは必然ですから、そんな彼女を日本側に取り込むことは、国益の面でも決して損ではないはずでしょうし。

 個人的には翡翠宮を警護するピニャの騎士団のメンバーとしてヴィフィータが登場したのもうれしかったですね。男勝りでサバサバした性格の彼女はお気に入りのキャラなので。このまま原作通りにいけば彼女にもなかなか面白い展開が待っているのですが、果たしてそこまでアニメ化してくれるかな・・・。