BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生 感想

 スーパーマンの誕生を描いた「マン・オブ・スティール」の続編。数多くの人々の命を救ってきたスーパーマンだったが、救世主として讃えられる一方、人智を超えたその力やメトロポリスでのゾッド将軍との戦いで生じた甚大な被害により彼を脅威とする声も高まり、アメリカ世論は彼をどう受け入れるかで議論が紛糾。一方、ゴッサムシティで20年以上バットマンとして自警活動を続けてきたブルース・ウェインは、メトロポリスの戦いの巻き添えで自社ビルを壊され多くの死傷者を出したことをきっかけに、スーパーマンを脅威としてその排除に乗り出す。そしてその裏では、天才科学者にして実業家であるレックス・ルーサーの暗躍があった・・・。

 DCコミックスが誇る二大ヒーロー、スーパーマンバットマンの激突を描く作品。ヒーローの存在自体が悪を呼び込むことになる、という考え方は「ダークナイト」や「ダークナイトライジング」でも現実のものとして描かれましたが、今回もスーパーマンに対して大衆が抱くそのような危機感が描かれます。ウルトラマンや戦隊ロボがいくら街中で戦ってもほとんど問題視されることがない日本のヒーローではこうはいきませんね。基本的には日本のスーパーヒーロー大戦と似たような展開ですが、最終的に敵に対して「お前たちの企みを阻止するためにひと芝居打ったのさ!」とぶちまけて腰砕けになるスーパーヒーロー大戦と違って、スーパーマンバットマンが対決に至る経緯はちゃんと筋道が通っていましたし、両者もガチで激突しますし、ヒーロー同士の対決を描く作品としては納得のいく見応えでした。

 副題の「ジャスティスの誕生」とは何を意味するのか観る前はわかりませんでしたが、ラストシーンでのブルースの決意を見てようやくその意味がわかりました。よくよく考えれば予想が付くはずのことだったのですが・・・。