BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

劇場版 動物戦隊ジュウオウジャーVSニンニンジャー 未来からのメッセージ from スーパー戦隊 感想

 今年もやってきました、劇場版VS戦隊。例のごとくネタバレありでいくので、まだ見ていない方はご注意を。

 川辺で思いっきり羽を伸ばしてキャンプを楽しんでいたジュウオウジャーを突如襲撃するニンニンジャー。「ジュウオウジャーに一族を皆殺しにされた」と訴えてきた謎の生物ルンルンにジュウオウジャーを悪い妖怪だと吹き込まれていたニンニンジャーは、本気でジュウオウジャーと戦うのですが・・・。タイトルの通り、二つの戦隊がガチでバトルを始めるところから始まるVS戦隊はずいぶん久しぶりな気がしますね。もちろんジュウオウジャーがそんな悪い奴らであるはずがなく、ルンルンの正体はナリアが雇ったヒーロー始末人・ギルマーダなのですが、そんな両戦隊のバトルを止めるきっかけとなるのが操の奮闘というのもいいですね。まぁ策にかけては見破るのも仕掛けるのも超一流なスーパー戦隊史上屈指の策士・霞姉さんが敵にいた時点で、ギルマーダの策がばれるのは時間の問題だったんでしょうけれど。

 VS戦隊の見どころの一つといえば両戦隊のメンバー同士の絡みですが、今回見ていて一番面白いのはやはりレッド同士ですね。ただでさえ野生だけでなく個性まで解放している自由すぎる仲間たちに日頃から苦労させられている大和が、これまたイケイケドンドンなノリで突っ走り仲間たちを日頃から苦労させている天晴に出会えばどうなるか、映画を見ずとも想像がつくというものでしょう。結局最初から最後まで天晴に振り回される大和、おつかれさまです。同じことは操とキンジにも言えて、あの性格の操とフレンドリー全開なアメリカンのキンジは実にいいコンビでした。

 二つの戦隊が相打ちとなって全滅する過去を変えるため、未来から天晴の息子、快晴も来訪。未来から来た息子と名乗る少年をその説明だけであっさり信じてしまう天晴は相変わらずですね。未来からやってきた方法については、伊賀崎流忍法・タイムワープの術。タイムレンジャーとか電王とかが聞いたら怒りそうなぐらいお手軽な方法で時空を超えてきたわけですが、さすが伊賀崎流、忍タリティさえあれば何でもありですね。逆に言えばあの年でそんなことができてしまう快晴はとてつもない忍タリティの持ち主であり、歴代最強のアカニンジャーになれる可能性がありますが。ギルマーダが生み出した幹部怪人のコピー体との戦いでは、旋風父さんも加えて新生親子三代アカニンジャーで牙鬼幻月と対決。快晴に関して明かされるある事実が、ある意味では今回最大の衝撃ですね。一応伏線と呼べるものはニンニンジャー本編でもあったわけですが。

 VS戦隊の原点に帰ったともいえる作品で楽しめたのですが、やはりキョウリュウジャーニンニンジャーの時のように、同じ動物戦隊の先輩であるサンバルカンライブマンガオレンジャーたちとの本格的な共演が実現しなかったのが、ジュウオウジャーの心残りですね。そしていつも通り今回初お披露目となったキュウレンジャーは・・・人数のせいもあって、いつも以上に衝撃的です。果たして彼らはサイボーグ009になれるのか、はたまたグランセイザーと同じことになっちゃうのか。